2012-03-18 Sun
東京、愛知、大阪などで行われている観光イベントは、各地から集まってくれるため情報を集めやすい。また、中国・四国・九州は距離的に関東のイベントに出てくることが少なく大半は大阪で行われている。しかし、従来からある安い航空会社に加え、LCC航空会社の登場によって交通費と所要時間は一変しているから場所を考え直す必要があるだろう。ただし熱海は江戸の奥座敷であるがゆえ、新しい図式に乗るのは無理で関東の客をターゲットにするのが最も効率的なのは変わらない。この連載、いったん やめると書いておきながら やめられないのも、見ていて「それはないだろ」と思わせてしまうからである。こちらには分析できるデータがほとんどないが、名古屋のイベントに参加し続けているということは一定の効果があると考えるべきだろうか。そう簡単に思えたら、いままでこんな連載をやってただろうか。
東京と熱海など距離感の温泉地を名古屋に変えてみると、南知多・下呂・高山・奥飛騨・鳥羽などがある。このデータはどこから来るかと言うと 2007~2009年まで数十回通っていたことと、現地から送ってもらっていたテレビ番組による。また現在、関東でも見ることができるのが名古屋テレビ(テレビ朝日系列)制作の「ウドちゃんの旅してゴメン」がテレビ埼玉で放送中で、愛知、岐阜、三重県を扱っている。
関東との大きな違いとして愛知県は某企業のお膝元が原因か車社会であって公共交通が非常に不便である。よって整備もままならず関東の要所と同じ距離でも時間がかかってしまい、輪をかけて車を使うしかない状況となる。 今回、電車で阿漕(「あこぎ」JR紀伊本線。三重県津市)に行こうと思って朝7時に名古屋のホテルを出発したが、距離の割に乗り換えが2度もあり20~30分も接続待ちがあることで四日市で引き返してきた。こんなことなら近鉄で伊勢に行く方が楽だ。
愛知からを考えると車移動ばかりか上記に出した観光地の特徴を考えないといけない。南知多には海を見渡し360度絶景の露天風呂があり、飛騨には山、鳥羽(伊勢・志摩)は伊勢神宮がある。既に行ってても名古屋からでもおいそれと行ける場所ではないので強大というか強大すぎるライバル観光地である。これを考えて何か戦略を立てているのか、ということだ。いくつかの所の配布物では名古屋からどのようにして行くかという資料(自動車、電車時刻表や所要時間)が含まれていたが、これは参考になる。
「旅まつり名古屋」でのPRだが、初日が雨で人数が少ないのに昼には配布用がないってどういうことなの!? 翌日も踏まえて事前に用意し、1日目の状況から動的に判断してゆくべきでしょう。これでは渡す物がないのだから積極性のなさを追及する以前の問題です。俺は客だからどうでもいいが出展者が学習しないとは何事か。
これらの異質な状況は熱海ブースのみならず伊豆箱根ブースでもみられ、物販はしなくてもいいが陳列物にインパクトがなさすぎた。メインステージでの伊豆のPRを見たが(稲取の観光大使がしゃべってた)、愛知県民に稲取がどこにあるかもわからないでしょう。更に共通して悪く感じたのが、ブースを見た瞬間に背後に段ボール箱や荷物が散乱しており、なにかやっているというイメージを削ぎ準備中かのようである。
荷物は隠して、配布物の段ボールはもっとうまく置くべきである。伊豆のブースはせっかくポスターとか貼っているのに山積みの段ボールで見えないという有様だった。もっと荷物があるであろう所がそのような見せ方をしてない。ほかのブースの写真を、もちろん、当然ながら撮ってると思いますが、それを見比べてみてはいかがでしょうか。
置く場所がないとしても久屋大通公園の下は巨大な駐車場であることを知っているのだろうか?車で荷物を運んできたなら灯台もと暗しと言える。ただの旅行者としても名古屋ツウなら矢場町側の久屋広場(エンゼル広場)なら地下駐車場にワゴン車でも止めておけば倉庫代りになる。
※出展上の制限など当方が知り得ない事情があれば別
この結果を示すように、ブース6面、3通路あるうち、伊豆、箱根、熱海側の通路の人通りが最も少なかったのではないかと私は感じている。もちろん長時間監視していた訳ではないが、ひこにゃん待ちでかなり前から陣取っていたりして暇だったから見てましたし。過去より展示会には出展側や客としても多く行ってるが、行きたくなくなる空気ってのがある。それが漂っていた。場の空気だから文書では説明しにくい部分もある。
以前、観光大使のOG/OB制度を行って任期後もチカラを借りている観光地について触れたことがある。その詳細は省くが、客としての立場から考えられ頭脳明晰な彼女らの考えを使うのは理にかなっている。昨年11月23日のコンテストでも観光PRの考えを述べた人がいたが、車の展示会のよう飾りだけに使うのは勿体ないというか失礼にあたる。時間がないのだからキッチリ宣伝をすることを考えるべき。じゃなければ過剰と思えた人員の移動費用が無駄となってしまうよ...。
かく言う私も文句を付けようと調べに行ったわけでなく短時間で見切ったわけ。そしてイベントの日程をうまく使って周辺観光している。かねてより食べたいと思っていたものも食べられた。
<映像資料>
【熱海ブース】
気まずいので真ん前では撮れなかったが当事者に状況はわかってるはず。パンフレットが置いてあるところに取りに行った見た目は、段ボールと荷物が散乱した状態だけである。別段のぞき込む必要はなく離れていても見えてた。熱海の写真とかもなにも貼ってありませんし、物販や展示物があるわけもなく、あるとしたら抽選会での配布物くらいでしょ。なんとかなったはず。 工事現場の人種のように「几帳面」という言葉は存在しないらしい。
【箱根ブース】
広いスペースを確保しながらも段ボール箱を分散させて置いているため乱雑に見える。せっかく富士山の写真が台無しだ。左側に集めてカーテンみたいなので隠すか、机を下まで見えないように布で隠して荷物を机の下に入れてしまうべき。雨が降っていても水が貯まっているわけではないので、何かかましておけば濡れやしない。
【伊豆観光圏】
こちらも貼っているポスターが台無しなほど積み上がっていた。 説明文もポップ体(書体名)や “へたうま”、最近書店で自作の説明文があったりするようなスタイルではなく、ただ汚い字という感じはいただけない。商品陳列も下手である。
それでも、この3つのなかでは一番真っ当であった。
【和歌山】 <参考>
積み上がってるわりに気にならなかったのが和歌山ブースである。上部の看板が目立っていることや、とにかく物販の点数が多いためと、試食を突き出されたり八百屋のような状態で汚いイメージがかき消されてると思われる。
「お値打ち」…名古屋を勉強していますね。
【岐阜】 <参考>
他の写真が人が写りすぎていたためこれを使ったが、大部分はここと同じように覗き込もうとでもしない限り表面的に汚さは見えない。うまく隠していたり、別の場所に置いてあるようだ。
さいごに、このような展示会で配布物の競争がどうなったかお伝えする。それは相手より大きな袋を用意すること。配るものがなくても、袋(紙袋)が宣伝媒体となるため表に出なければならない。多くのブースがひしめき合い、大量の配布物をもらうため、持ちやすくするため小さいものは大きな袋に入れ替えてしまう。
表側に出ていれば帰りまでに街中でタダで宣伝してくれるのだから当然の競争である。だから大きなのを配ったほうが勝つ。だが、大きすぎのを配ると邪魔なだけで半分に折られてしまうだけ。この袋のデザインに宣伝効果がなかったり、ケチったりすると丸めて別のところに入れられて周囲への効果なし。これがわかってないなんて、宣伝として10年、20年どころの遅れではすみそうにない。
私も重たいので帰りに選別を行ってる。表側に出して使ったのは名古屋戦国武将隊の袋と、彦根市のひこにゃんの袋。大きさ、持ちやすさ、恰好いいのと、可愛いという選択をした。
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