2012-11-11 Sun
2012年11月11日放送 TBS 噂の!東京マガジン「熱海の温泉街に衝撃走る!マラソン大会中止!の余波」
EPGに「ア然…熱海マラソン突然の中止で市民大迷惑」なる文字が入ってた。この番組も近年は三流週刊誌みたいなサブタイトルの付け方を始めたので視聴率落ちてるんだろう。
噂の現場での更なる弱腰態度にうんざりしているから視聴者も離れますよ。本年度に取り上げられたのは3回目かな?どうやら低迷したTBSに目を付けられているようだ。 本件については静岡新聞に記載直後に書いているが推測部分も多く、今回のテレビ番組から見えた新たな情報を加えて突っ込んで見る。
以下、長文になってしまってるのは少しでも反論を回避するためで言いたいことは決まってる。
・関東大震災予測 最大10.5メートル
・神奈川県西部地震 最短2.5分
・南海トラフ巨大地震
・東海地震
関連しているのもあるが基本的には別物なのでこの条件を結合させて語ってよいのか問いたい。そしてマラソンランナーが逃げられなくて、市街地(海岸)の一般人が逃げられるのかを突き詰めてゆくと言い分は簡単に破綻するではないか!
昨年、フジテレビ スーパーニュースが鎌倉で実験を行ってた。若者やら家族連れなど多彩なグループを使って海岸から想定の時間で避難できるかを調べていた。共通してどのグループも迷っていた。いくつかのグループが山に逃げられたが、時間がなくマンションに逃げ込んだ家族連れは緊急時にはぶち破ってでも入るみたいなすごい事を言ってた。若者のグループは平地を進んだため時間内に逃げられなかった。
この番組を見てたため個人的に熱海で実験してみることにした。花火前に場所取ったあとは暇だからである。過去より歩き回ってるうちに地形は知ってたが、新たに海抜を調べた。番組を見る前は親水公園第三工区→渚小公園→起雲閣、または初川沿い道路が広くてなだらかで逃げやすいと思ってたが時間を考えると先頭を切って逃げないと無理だ。非常口の実験で狭い場所に大勢が集まると詰まってしまい順番なら逃げられたのに逃げられなくなる結果が出てる。
親水公園側では逃げるルートはいくらでもあるのだが、サンビーチはどうだろう。熱海駅から歩いている人なら当然わかってるが、狭くて急な階段しかなく、詰まったり転倒しての別の惨事もある。逃げるとなれば熱海銀座か国道135号線を春日町(湯河原方面)に登ることになるが、通路と距離を考えると、
2分半で逃げられるとか非現実的なことを誰が言ってるのか!?
ハザードマップ、津波避難マップは住民しか考慮されてないので、そこから我々が考えを進める必要がある。
テレビでも2分半に念を押していた。多数は逃げられたとしても、かなりの人が逃げられないはずだ。ビーチにたくさん人がいて詰まってる状態で海で泳いでたら砂浜を出る前に2分半を過ぎてしまうだろう。番組中で指摘されてるよう絶対に逃げられないのが遠泳だが、これらが中止されない理由は無視されていた。成人式には寒中水泳もやる。市民行事は経済効果を考える余地なく支出のはずだ。
もちろん2分半と津波10メートルを一緒にする必要はないのだが、一緒にしてマラソン大会の中止理由にしたのは役所のほうですから、この条件で追求させていただく。夏の花火のときに親水公園よりサンビーチのほうがどれだけ人が多いかということだ。そして親水公園およびサンビーチからは全員が平行(直進)して逃げられず一部分の通路を使用しなければならない。
室内の非常口よりかは広いもののサンビーチからの脱出路は4つである。最も安全なのは広くてすぐに道路に出られる南側(交番があるところ)。そして中央部2ヶ所からは更に細くなる階段を使ってお宮の松のほうへ逃げなくてはいけない。数メートル窪んだ道路が阻んでいるため別の逃げ道はない。最後の北東は鉄柵を乗り越えて道路を突っ切るか歩道橋となる。耐震として価値のあるガソリンスタンドがあるが低地である。
135号線まで逃げ出たとする。次の関門がある。サンビーチの両端近くにいた場合は太めの道路沿いに登るのが得策だが、中央部にいた場合は2~3本の細い階段があるだけ。そう考えると中央部にいても左右に逃げたほうがよい。または時間がないので前面の建物へ緊急避難を試みるしかないが、熱海では避難協力マンションの指定とか話を聞いたことがないので、緊急避難で犯罪とはならず入ったところでも脱出ルートが闇。
(夏でも花火のときはサンビーチ中央から北東側にはほとんど人はいませんが、海水浴のときは大勢いる)
それでも熱海の客数で全員が逃げらると仮定しよう、観客数が数倍以上の江ノ島や鎌倉の花火大会のすごい数の人が逃げられるとは到底思えず、同じ津波理由で2011年には中止し、数万人から十数万人が逃げる設備ができたわけでもない今年に開催した筋の通る理由などあるはずがない。このように筋が通ってないので、「実施に安全の確保が必要」だと言うのもやめて欲しいし、「安全じゃないから実施するな」なら日本中で何もできないのでやめて欲しい。
津波の前には地震がある。東日本大震災で津波ばかりが報道された。崖崩れの危険性が先なのだがマスコミが語ってるのは聞かない(市役所は危険地域を公表しています)。森林伐採とは無関係な深層崩壊なんてのも最近出てきた。 津波の避難路を切り開くより前に、その山が安全かのほうが気になる。更に街中の古い建物だって危険であるのに街中で集客のイベントが中止されることはない。 危険予測をまとめて語ったり、個別にしか問題にしなかったりと、役所もマスコミも木を見て森を見ない扱い方で、双方ご都合主義らしい。
役所以外に理由があるとしたら警察からの圧力である。過去の事例からも、何かあった時に自分らの責任にされたくないのが警察だから可能性としては残るが、これは小さいのではないかと考えている。
こう考えた理由に警察の不手際であった「明石花火大会歩道橋事故」がある。この間抜けのおかげで全国の花火大会に影響が出た。地方の人間にはわからぬようだが大混雑時にどう人間をさばくか方法を知らなければ警備が増えたところで意味はない!この件は他の人も書いており地方に行くと混雑した電車の乗り方(乗せ方)も知らず、まだまだ人が乗れる状態で発車させてしまう。というように職員や公務員に能力がない事が理由になることもあるが、生活環境上、1年に1度かの大混雑という異常事態を理解できるはずがない。祭りなどで人が集まってなくても緊急時にはパニックで多くの人間が集中してしまうから地方だからって知らぬでは済まされない。
開催に市の財政はたいして投入されてないと言うのなら、番組で言われてたように何かあったときの訴訟回避なのでしょう。一部で訴訟が起きてる東日本大震災での被害住民と、承諾してやってきているマラソン参加者じゃ話が違うわけで、危険がある遊戯施設みたいに参加者(家族ぐるみ)が何かあっても訴えませんにサインするくらいも問題なかろう。話題にしてないが当然、保険は入ってますよね。 想定の悲劇となった場合は関東または東海が壊滅してますので訴訟回避なんて考えてたら災害を受ける以前に潰れるのではないか。
<経済効果は?>
私は中止を知った時点で何がなんでも開催せよとは思ってない。赤字続きだったと言われてたし、役所として経済効果がないと判断したならやめたほうがいい。特定業者の収益での開催は問題があり、その業者を通じて市民に還元されるだけの対価があるのか? 参加者が増えたところで、ほとんどがそのまま帰ってしまえば参加人数の増加は関係なくなる。
ブログに扱ってる内容からしてどう考えても宿泊業者と関係性が強いと思われる熱海市議会議員が以前から中止が考えられていた点について、第24回で参加者の半数、第26回で3割くらいが宿泊すると書いていたが、現在の状況は更に悪くなってるはずだ。
当方はランナーではないが観覧者として人の流れを見てる。熱海駅では他の観光シーズンとは違う早い時間に瞬間的な混雑が発生していた。新幹線は30分に1本しかないのでランナーが乗車する時間が限られてる。経済効果のうち大部分はJR東海とJR東日本へではないのか?
番組では専門家に経済効果の金額を出してもらってるが、それには異論がある。4千万円と金額が大きいため熱海市内の参加人数を知ってて算出してるとは思えないのです。数年前から中止がささやかれていたからには災害と関係のないところで問題があるはず。
今年も、参加費から経費を除いた分を義援金って、それは市や他からお金が出ているのが大前提で、なければ赤字で義援金どころじゃないですよね。ランナーじゃないので めかぶ購入で協力させていただきましたが意味があったんですかね。
<誰がためのマラソン大会>
マラソン大会開催事業費のみならず、湯~遊~バス運行経費、花火大会開催補助金も巨額であるが、これが誰の得になって、その他の市民の誰にも得にならないかを考えると、過去と違って今や弱体化した組織のチカラがまだまだ強いと考えられる。これは民主主義としては間違ってるし、市のこれからの方針「住まう熱海」とも違う。
公共温泉料金値上げのときに役人が「公平」という言葉を使って逃げていたが、そもそも役人は書類に書いてある通りにしか動けない連中で公平の考え方がおかしいんです。だから国会議員も不条理な高所得者だろうと所得税を下げまくり、同じ税率の消費税が公平だとかのたまって酷い不公平な社会にしてきたのではないのかね。
余談だが、熱海関係のある人のブログのコメントから見えたのが、他意はな日常書き込みが熱海に関してじゃなかったことに腹を立て食って掛かってる(自称)熱海市民がいたということだ。悲惨な状況は自分だけのような市民がモンスター化して事態の悪化も見えてくる。
ともかく、間違った方法での中止発表が災いしてマスコミに取り上げられてしまった。
[資料 外部リンク]
→ 熱海市津波避難マップ
→ 熱海市ハザードマップ
→ 静岡県危機管理部
→ 静岡県地震防災センター
→ 神奈川県 防災と安全
→ 神奈川県 津波浸水予測図について
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