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熱海の今後をまじめに考える 連載 「お一人様の受け入れを」
 おひとり様ビジネスが報道され始めたのはいつだっただろうか。女性客も入りやすいとした一人ずつ仕切りがあるラーメン屋、練習目的だったカラオケルームも全く歌わない多彩な使われ方をしてきたし、ひとり焼き肉屋もテレビで有名になった。孤独であるというなら仕方がないが、このような店舗が同僚などいる新橋で展開しているとなると話も違ってくる。
 人間関係が希薄になったというよりも、生活スタイルの変化や一人を楽しみたいと思うのが増えたと考えるべきではないだろうか。若年層では婚姻率の低下、お年寄りでは各種理由から一人の生活者が多くなってきている...

 多くの旅館から情報が得られたら考えやすくもなるのだが、今までの個人的に仕入れた情報やインターネットから動向を探るしかない。そこからだと若いほど一人旅が難しくなってる。若手が行きたくなるような宿に泊まりにくくなっていて、1部屋の値段なら当然倍以上だが、そうでなくても二人分の利益率に値する料金を支払わなければいけない事が多い。これでは避けて当然である。旅館だけでなくホテル形式でも大きな部屋しか抱えてないと2人以上のプランしか提供してない傾向が強い。だから観光でありながらビジネスホテルの利用が定番となってきた。

 繰り返すが私の周りでの話だが、こういう事から(お一人様じゃなくても)ビジネスで使ってきたホテルを使って観光に旅立つということに何の違和感もないばかりか、宿泊に高いお金を出すよりも別のところにお金を使った方がよい意識に変わってしまった。ビジネスホテルなら段違いに安い。
 だが、お年寄りの場合は歩き回れないから宿で過ごす時間が多いため宿に対する考えが違っている。自分が小さい頃におばあちゃんや高齢者の旅行に連れ回されていたのを思い出すと、観光地より旅館の記憶のほうが強い。勝手に宿の近くを動き回ってたのは自分だけだ。

 伊豆でも通常状態でお一人様を受け入れてるところは和風旅館よりもホテル形式なところであるが、出かけにくいマイナーなところが多い。よって観光地への足がかりでないから滞在するお年寄り客に向いていて、一人の場合はそのような客層になっているとみえる(完全なデータがないから想像でしかない)。
 これから高齢者もネット社会になっていくかもしれないが、現状まだ旅行会社である。暇なんだから自分で探して自由に設計したほうが安上がりだと言っても脳が受け付ける状態になってない。インターネットを使って宣伝を行うなら引退(定年退職)してない向きへとなる。

 前置きが長いが、なぜ「お一人様を受け入れろ」としたかは潜在的な客ではないかと感じたからと、観光庁の2011年10月から12月の調査結果によると静岡県の客室稼働率は43%から55%(従業員数規模による)、そして宿の分類で旅館だと34.4%でしかない(参考:リゾートホテル47.8%、ビジネスホテル55.4%、シティホテル63.0% 静岡県全体からのデータ)。旅館のイメージからその程度の稼働率でいいなら構わないが、誰もいないより泊まったほうがいいと思うなら例え素泊まりでも受け入れたほうがよいのではないだろうか?良いと感じたら次に誰かと来るかもしれない。

 伊豆よりもっと地方のほうが意外と受け入れてもらいやすく、観光案内所とかで本来なら高そうな旅館でも素泊まりならビジネスホテルより若干高い程度の値段で紹介してくれる時がある。もちろん連休などでは無理だが空室が多い閑散期なら話は早い。そもそも地方の都市より少し離れるだけでビジネスホテルがシングルでも広い部屋になるが、この決定は時間と交通費との兼ね合い。前に天神(福岡)の案内所で紹介してもらった久留米のホテルはシングル料金でツインルームにしてくれたが、名古屋や大阪で泊まってる同額のホテルの2倍の広さだった。交通費がかかったものの福岡の都市部では交通費分(片道600円)を加算してもそんな広さの部屋は確保できない。ちょっと余談でした。

 元となる観光庁統計の問題は東京都だったら千代田区と奥多摩では話がまるで違う。同様に静岡県なら西と東、そして県庁所在地の静岡では客層が異なるのが当然。施設の規模(従業員数)では分けてあるが、観光地なのかビジネス街かの分類がなく、分けてあるのは市町村の範囲。集まった結果に偏りがないと思うしかない。
 まあ、そこそこ結果は正しいはずで、そこから見えるのは思っていた以上に空室率が高い。私が「お一人様を受け入れろ」と書いたのは、元から温泉街のイメージが強い場所ほど一人旅には向いてないイメージが強く、最初から度外視してしまうだろう。宿泊施設に尋ねたら一人を受け入れてくれても、ウェブサイトや旅行会社のパンフレットからは想像できないからだ。二人以上を集客できるなら別に構わないが、お一人様も潜在的な客だと思ったから話題にした。

 多人数で宿泊してくれるなら危機感を持つはずなく空室率が多いデータなど出てくるはずがない。一部のホテルが行っている従来の過剰サービスも食事もない低料金というのも選択肢ではある。テレビ東京でも扱われたが、閑散期 平日3名以上だと一人5500円の宿で外食は4~5000円の洋食コースだろうと焼き肉だろうと計1万円そこそこ。平日お一人様だと8500円からになるが一歩前進したようなシステム。テレ東が紹介したところは立地条件がよすぎ部屋が広すぎてお一人様には向いてないが。

 そこで、どっかのホテルでローコストキャリア航空みたいな料金制度はできないだろうか? ようするに閑散期など予約が少ない時は人数に関わりなく残り空室が多いほど安価に提供され、予約数に応じて料金が変動するシステムだ。空室のまま過ぎ去るよりマシだろ。勘違いされると困るが予約確定後に全体の料金が変動するのではない。空室数や直前の空きによって料金が変動する。売れ残ったマンションを安くして怒り出す変な奴がいるが、ホテルは同じ部屋でも料金変動は一般的だ。

もっと分析すべきだろうが私は客なので要望が先。何をすべきかは経営側が分析すればいいだけのこと。そこが不甲斐ないからブツブツ書いているわけだが(^_^;
| emisaki | 00:01 | comments (0) | 熱海::考察 |
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