2020-04-07 Tue
本日よりNHK Eテレ(教育チャンネル)にて「銀河英雄伝説 Die Neue These」が放送開始された。我がバイブルとなってきた銀河英雄伝説は長編小説で電車通学から通勤に至るまで読んできたもので、後になってからCS放送にてアニメ版を見ることができた。小説が十数冊だけに30分番組で本編(本伝)110話あり、外伝も50話以上あったような。本伝と外伝は分離されてるため忍者アニメの「ナルト」みたいに話を引っ張るため途中に昔の事を長期的に挟んでムカムカさせるようなことはない。よく縮図という言い方をするが反対に地球の汚らしい現実を宇宙規模の国家紛争に広げて伝えてくれている。フィクションの形でありながら地球での政治、戦争、宗教と醜く邪悪な思想を教えてくれた。
ゴールデンバウム王朝、門閥貴族、地球教(カルト教)、憂国騎士団(政治家配下の無法極右)、ルビンスキー、ヨブ・トリューニヒトを代表にクズ政治家が登場する中、主人公であるヤン・ウェンリーとラインハルトが戦うことになる。どちらが悪いと言うよりも、おのおのの社会に善と悪がいて主義思想が異なるため星間戦争をしている。
「劣悪遺伝子排除法」というのも出てくるのだが何年か前に似たようなのが昔の日本にあったことを知る。小説では後世の歴史家とやらが後になって批評する流れであるが、排除されてなかったことを考えると、まんざら間違ってはいなかったのではないか。確実な遺伝子疾患が事前にわかっているなら排除できたほうがよろしい。現実ばなしでは今の科学力では段階に達してないし、神がかり的な思想の人間のほうにも問題がある。
ほか、残念な点は要塞にスターウォーズのパクリ要素が見られるところだが小説上では特に気にならず、アニメ化において「デススター」化されてしまったのではないか?
「銀河英雄伝説 Die Neue These」はリメイク版でキャラクターが宝塚風に美化されすぎている。そしてオリジナル版にあったような現実も美化されてしまって血みどろのシーンは皆無となった。この作品は綺麗事にしちゃいけない。若年には見せられないが大人であったらオリジナル版を見るべき。馬鹿馬鹿しいドンパチ映画が氾濫していた頃、このような作品が自分の幼少時代からあったなんて信じられなかった。アニメにされたが本来の中身は完全に大人向け。
地球にある現実そのものだったので、名言をやたらと引用させていただいたのである。
| emisaki | 2020-04-07 Tue 00:33 | 大衆媒体::テレビ全般 |
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