2011-05-20 Fri
日本テレビ「~こんないい人見たことない!~史上最強の億万長者SP」で万葉の湯・万葉倶楽部の社長が紹介された。熱海に行くと某所に温泉輸送用のタンクローリーが駐車しているのをよく見かける。私の恥の余談だが、別の温泉地で温泉源が離れていてポンプで送れない宿にトラックで温泉を輸送しているとか聞いたことがあったので、熱海の山の上にでも送っているのかと去年まで誤認してたやつ。まさか横浜まで持っていってるとは思わなかった。
(参考: 熱海のリゾートマンションのいくつかは運び湯ですからこのタンクローリーの目的を誤認してただけです)
この番組で知ったけど万葉倶楽部は小田原の旅館を日帰り施設に造り替えてガッチリだったんですね。都市部の客が何年も前から感じてきたことに対応しているからですよ。箱根・伊豆では、もはや東京の宿泊地になりにくいと早くから気づいていたのでしょう。こんなの東京周辺に住んでいる立場なら当然の事なんです。
だから客が来るのを待っているのではなく、温泉を持っていってしまった訳ですね。時代の変遷において熱海には、この客の立場の変化がわかってない経営者が多いと感じます。市場調査が甘すぎたのと先を読む能力がなかった。よって方針転換もできず生き残れなかった。お客は東京だけではないから宿泊施設は不必要とは言わないが必要な数に淘汰されるでしょう。
さて、梅園が有料化で良い方向に改善された点、悪くなった点においては既に梅園のリポートで紹介済みですから、今回は梅まつり期間を関係なく、また熱海市全体の公園のような施設を総合的に見てみます。
梅園の観光としての失敗は狭いのに梅ではない多種に手を出しすぎていることではないか。姫の沢公園と同じ方向性は意味がない。個人の庭園で済んでいた時代でなく周辺を含んだ集客を見込んだ観光用なら、たとえ1年の一時期であっても観客を魅了させることに梅に一本化すべきではないだろうか。
紅葉においても熱海の山の木は種類の関係で派手に紅葉せず緑に埋もれ梅園の中も一部だけとなっており、客足はあるものの「目玉」にはなれない。なぜなら梅の花が咲くのと話は違い紅葉は日本中に見るべき場所がありすぎるから。
梅林という大規模のところが湯河原、小田原という近隣にある危機感をもっと強く持つべき(そのほか大仁、修善寺、バイオパーク、小室山など)。湯河原は斜面で周りにくいが4000本もある。小田原曽我梅林では約35000本と桁違い、実の収穫の梅が多数あり同時に富士山も見える。“数ではない”というのは間違えであって、やはり客としては圧倒される。熱海梅園では広大な場所でもないのに一カ所で1年中の集客は無理。年中どこかで花が咲いているとしたいのでしょうが梅だけですら規模が小さいのだから何か固有の意味が必要。
(資料:群馬県 箕郷梅林10万本、榛名梅林7万本。東京都 高尾1万本。)
年中何か行えそうなのは姫の沢公園だが、難もある。上記の画像は公園を上から見た図。わたしも隅々まで廻ったことなどないが、見えるので雰囲気はつかめている。 東京都立川市にある国営昭和記念公園が147.8ha、姫の沢公園は110haだが面積的には大差ない。まず昭和記念公園は平地であり隅々まで通路が整備されていて園内すべてをまわることができる。姫の沢公園は広大な感じがせず、山であって花だと植えられている面積は狭い。見渡しが悪いからって造成したり木を伐採する訳にもいかないでしょう。
そして、運営財団として実働とは考えにくいメンツが並びすぎているのも大いなる疑問である。寄生してなければいいんだが…。これは具体的にどのように使われている予算なのか事細かく質問してみたいのがある。
“施設に優劣を付けているのではなく、わざわざ行く意味をなしているかどうか、行きたいか” 国営であり東京都にある公園と単純に比べてブツブツ言うようなまねはしない。客としてどう感じるかの比較として私がわかりやすい公園として例に出した。遊園地に例えて「○○」と「ディズニーランド」のどっちに行きたいか、という状態なのだが、これは年齢層によって異なることだと当たり前のことくらい考えてもらってると思いたい。
(資料: 国営ひたち海浜公園 総面積 350ha のうち開園部分 160.4ha。入場料大人400円、シルバー200円)
1月末を想定すると梅園→糸川→土産物屋なる流れが考えられるが、糸川から近い熱海銀座はシャッター通りになってしまった。それに近くには私が勝手に「温泉街熱海の三大汚点」と呼ぶうちの一つがある。行った温泉地の中で、すぐに風俗店があるとわかるのは熱海だけ。目立ってはいけないものが目立っている。
もしも再開発があったとしても運営している背後関係を考えると客足が遠のいても営業権を捨てるとは到底思えない。風俗店の隣に土産物屋はいくら新宿歌舞伎町でもない。いまどきこれが集客につながっているのだろうか? 更に今はバーより赤ちょうちん、横丁に戻っている時代であり、この状況は数年単位で急転は考えられない。
あとの二カ所はテレビ東京の「モヤモヤさまぁ~ず2」で存分に紹介された。施設を出たときの大竹のモヤモヤした顔は、内容がかんばしくないか、内容に対して値段が高かったらの例で何度も使われるようになってしまっている。実際、その通りなのだから番組に文句を言うのは筋違い。汚点とは言い過ぎかもしれないが、胸を張って紹介できる内容かお客様に尋ねてみたらいい。この状態ではモヤモヤした場所に行ってみたいと思う奇妙な人が多いことを祈るばかり。それより多くの人が行ってみたい場所があったほうがいいに決まってる。
桜と梅で競り合ってはいけないのだが、どうにも連携している様相がなく、外部に向けての周知活動もしてるかどうか。知ってる人だけが来るに近い。個人的にはいまのままでいいけど熱海的にはよくないはず。 ちなみに私が河津桜を逃れ南伊豆(下賀茂)へ流れたのは都内の駅に大量に貼られた宣伝ポスターによって河津の花見客が爆発的に増えてしまったからであり広告の効力は絶大。南伊豆も宣伝されているが知名度と交通の便が悪いため河津より客数は少ない。そして数キロ続く桜並木。そこにこそ行く価値があるのだ。年を追うごとに商売が前面に出てしまってる河津より癒しの空間を備えている。
だが熱海には単独で行く価値が極端に減っている。関係者は知ってることだが、梅園へ観光バスは立ち寄ってるにすぎず有料化で通過されてしまうことを嘆いている。河津桜や修善寺方面、いちご狩りなどが主目的であることを考えると別に立ち寄る必要もない。有料化して通り過ぎられるのは、それに値する価値がないということに。
(私には価値があったから何度も入園料を払ってきたが、個人的な価値は万人に通用しない問題なので考慮しない)
常時監視している訳ではないので実態は不明だが、ここ何年か通っているうちに以下の疑問が生じた。糸川の桜を見ている人は当然ながら梅園を知ってる可能性が高いが、反対に梅園に直接来たひとは糸川の桜を知ってるかどうか。もし知らないとなるともったいない。
早咲き熱海の桜と河津桜は1ヶ月ずれがあるため南伊豆の観光路線とかぶることはなく、梅園との相乗効果を狙ったほうがよいのだが車で来る人は短期間に駐車料金を二度も取られるから金額はそれほど多くなくとも心理的にきそうだ。糸川ならすぐ近くに何カ所かコインパーキングがあるのだが事情通でもないとわかりにくい。
配慮が足りないという話だが、
「熱海駅はどこですか?」 と尋ねられたら
「ここを道なりに行ったところです」 と正しく答えても、これでは50点だろう。
尋ねられた場所にもよるが
「来宮という駅のほうが近いですよ」 という注釈もあるだろうし、伊東線は本数が少ないので
「駅へは坂もあるしバスを使うのがおすすめです」 と教えれば相手の選択肢が広がる。回答は臨機応変。
梅まつりの初日にコインロッカーの場所がわからない点について指摘したが、このように先に気づけないことが多い。景観が重要なので看板はあればいいってもんじゃなく多面的に考えなくてはいけない。 観光業でなくても経験をしてきているはずで、その情報を蓄積し、共有し、ただちに読み出し、組み合わせて使うという能力が欠けているのではないだろうか?
リゾートマンション化に伴う湘南のような海辺の近代化は「観光地熱海」として崩壊をもたらしたことは言うまでもなかろう。こうした状態になっているのに、まだ多くの客層に対応しようとして失敗する観光地をマスコミを通して見てきた。最も多い客層にターゲットを絞るしかなくなっている。例え話だが、ゲームやアニメは超特大ヒットでも飛ばしてない限り一過性のものだが、鉄道ヲタクなら固定の層が景気に関わりなくいる。埼玉や愛知の鉄道博物館の家族連れによる盛況ぶりを見ればわかる。このように定常な分野があれば安泰なのだが…。
所詮、私の言うことは外野の戯言にすぎないのだが、鋭い市場調査の客の意見であることは確かなのだ。
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梅園の観光としての失敗は狭いのに梅ではない多種に手を出しすぎていることではないか。姫の沢公園と同じ方向性は意味がない。個人の庭園で済んでいた時代でなく周辺を含んだ集客を見込んだ観光用なら、たとえ1年の一時期であっても観客を魅了させることに梅に一本化すべきではないだろうか。
紅葉においても熱海の山の木は種類の関係で派手に紅葉せず緑に埋もれ梅園の中も一部だけとなっており、客足はあるものの「目玉」にはなれない。なぜなら梅の花が咲くのと話は違い紅葉は日本中に見るべき場所がありすぎるから。
梅林という大規模のところが湯河原、小田原という近隣にある危機感をもっと強く持つべき(そのほか大仁、修善寺、バイオパーク、小室山など)。湯河原は斜面で周りにくいが4000本もある。小田原曽我梅林では約35000本と桁違い、実の収穫の梅が多数あり同時に富士山も見える。“数ではない”というのは間違えであって、やはり客としては圧倒される。熱海梅園では広大な場所でもないのに一カ所で1年中の集客は無理。年中どこかで花が咲いているとしたいのでしょうが梅だけですら規模が小さいのだから何か固有の意味が必要。
(資料:群馬県 箕郷梅林10万本、榛名梅林7万本。東京都 高尾1万本。)
年中何か行えそうなのは姫の沢公園だが、難もある。上記の画像は公園を上から見た図。わたしも隅々まで廻ったことなどないが、見えるので雰囲気はつかめている。 東京都立川市にある国営昭和記念公園が147.8ha、姫の沢公園は110haだが面積的には大差ない。まず昭和記念公園は平地であり隅々まで通路が整備されていて園内すべてをまわることができる。姫の沢公園は広大な感じがせず、山であって花だと植えられている面積は狭い。見渡しが悪いからって造成したり木を伐採する訳にもいかないでしょう。
そして、運営財団として実働とは考えにくいメンツが並びすぎているのも大いなる疑問である。寄生してなければいいんだが…。これは具体的にどのように使われている予算なのか事細かく質問してみたいのがある。
“施設に優劣を付けているのではなく、わざわざ行く意味をなしているかどうか、行きたいか” 国営であり東京都にある公園と単純に比べてブツブツ言うようなまねはしない。客としてどう感じるかの比較として私がわかりやすい公園として例に出した。遊園地に例えて「○○」と「ディズニーランド」のどっちに行きたいか、という状態なのだが、これは年齢層によって異なることだと当たり前のことくらい考えてもらってると思いたい。
(資料: 国営ひたち海浜公園 総面積 350ha のうち開園部分 160.4ha。入場料大人400円、シルバー200円)
1月末を想定すると梅園→糸川→土産物屋なる流れが考えられるが、糸川から近い熱海銀座はシャッター通りになってしまった。それに近くには私が勝手に「温泉街熱海の三大汚点」と呼ぶうちの一つがある。行った温泉地の中で、すぐに風俗店があるとわかるのは熱海だけ。目立ってはいけないものが目立っている。
もしも再開発があったとしても運営している背後関係を考えると客足が遠のいても営業権を捨てるとは到底思えない。風俗店の隣に土産物屋はいくら新宿歌舞伎町でもない。いまどきこれが集客につながっているのだろうか? 更に今はバーより赤ちょうちん、横丁に戻っている時代であり、この状況は数年単位で急転は考えられない。
あとの二カ所はテレビ東京の「モヤモヤさまぁ~ず2」で存分に紹介された。施設を出たときの大竹のモヤモヤした顔は、内容がかんばしくないか、内容に対して値段が高かったらの例で何度も使われるようになってしまっている。実際、その通りなのだから番組に文句を言うのは筋違い。汚点とは言い過ぎかもしれないが、胸を張って紹介できる内容かお客様に尋ねてみたらいい。この状態ではモヤモヤした場所に行ってみたいと思う奇妙な人が多いことを祈るばかり。それより多くの人が行ってみたい場所があったほうがいいに決まってる。
桜と梅で競り合ってはいけないのだが、どうにも連携している様相がなく、外部に向けての周知活動もしてるかどうか。知ってる人だけが来るに近い。個人的にはいまのままでいいけど熱海的にはよくないはず。 ちなみに私が河津桜を逃れ南伊豆(下賀茂)へ流れたのは都内の駅に大量に貼られた宣伝ポスターによって河津の花見客が爆発的に増えてしまったからであり広告の効力は絶大。南伊豆も宣伝されているが知名度と交通の便が悪いため河津より客数は少ない。そして数キロ続く桜並木。そこにこそ行く価値があるのだ。年を追うごとに商売が前面に出てしまってる河津より癒しの空間を備えている。
だが熱海には単独で行く価値が極端に減っている。関係者は知ってることだが、梅園へ観光バスは立ち寄ってるにすぎず有料化で通過されてしまうことを嘆いている。河津桜や修善寺方面、いちご狩りなどが主目的であることを考えると別に立ち寄る必要もない。有料化して通り過ぎられるのは、それに値する価値がないということに。
(私には価値があったから何度も入園料を払ってきたが、個人的な価値は万人に通用しない問題なので考慮しない)
常時監視している訳ではないので実態は不明だが、ここ何年か通っているうちに以下の疑問が生じた。糸川の桜を見ている人は当然ながら梅園を知ってる可能性が高いが、反対に梅園に直接来たひとは糸川の桜を知ってるかどうか。もし知らないとなるともったいない。
早咲き熱海の桜と河津桜は1ヶ月ずれがあるため南伊豆の観光路線とかぶることはなく、梅園との相乗効果を狙ったほうがよいのだが車で来る人は短期間に駐車料金を二度も取られるから金額はそれほど多くなくとも心理的にきそうだ。糸川ならすぐ近くに何カ所かコインパーキングがあるのだが事情通でもないとわかりにくい。
配慮が足りないという話だが、
「熱海駅はどこですか?」 と尋ねられたら
「ここを道なりに行ったところです」 と正しく答えても、これでは50点だろう。
尋ねられた場所にもよるが
「来宮という駅のほうが近いですよ」 という注釈もあるだろうし、伊東線は本数が少ないので
「駅へは坂もあるしバスを使うのがおすすめです」 と教えれば相手の選択肢が広がる。回答は臨機応変。
梅まつりの初日にコインロッカーの場所がわからない点について指摘したが、このように先に気づけないことが多い。景観が重要なので看板はあればいいってもんじゃなく多面的に考えなくてはいけない。 観光業でなくても経験をしてきているはずで、その情報を蓄積し、共有し、ただちに読み出し、組み合わせて使うという能力が欠けているのではないだろうか?
リゾートマンション化に伴う湘南のような海辺の近代化は「観光地熱海」として崩壊をもたらしたことは言うまでもなかろう。こうした状態になっているのに、まだ多くの客層に対応しようとして失敗する観光地をマスコミを通して見てきた。最も多い客層にターゲットを絞るしかなくなっている。例え話だが、ゲームやアニメは超特大ヒットでも飛ばしてない限り一過性のものだが、鉄道ヲタクなら固定の層が景気に関わりなくいる。埼玉や愛知の鉄道博物館の家族連れによる盛況ぶりを見ればわかる。このように定常な分野があれば安泰なのだが…。
所詮、私の言うことは外野の戯言にすぎないのだが、鋭い市場調査の客の意見であることは確かなのだ。
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