2014-07-14 Mon
静岡新聞によると、長らく工事がストップしていた熱海第一ビル裏手(海側)の高層ビル建築が10月から動き出すとのこと。私が懸念していたことが再始動してしまった
今回、開発が進むのは、たったの1階だけ減った29階。よって99.7メートルから95.39メートルと微々たるもので景観の悪化として何の変わりもない。静岡新聞では戸数507(標識では509戸)から326戸に減らすとあるからスリム化する程度だろうか。風害について語れているが、ただでさえ風害がある地域なのに、過去のを引き継いだこともあり風害の対策設計がなされた建物なのかが非常に心配である。風害は最近の東京近郊でのタワーマンションですら発生しているからだ。
ジョイント・コーポレーションの負の遺産と言えば、外観だけ作られたままの商業施設 aune があるが、そこからゼファー熱海ビーチタワーを挟んで東側も建設は止まっており、計画では確か40階建てという馬鹿げたものだ。だが、観光客に対する景観という意味では中心部や海岸線のほうが建て直す意味がある。
海岸線に何箇所もある空き地を再開発する気がないのは、宿泊施設 << リゾートマンション =< 住居 という不等式が成り立っているからだと思う。熱海駅から高低差が数メートル程度しかなく徒歩3~4分という立地は、リゾート地という要素を残しつつも通勤という面で有利。坂道を上り下りやバスの本数の少なさ、通勤・通学での駅まで移動・送迎苦労というのがなくなる。(それでも都心周辺にはいくらでも建てられる場所があり遠くは不利)
投稿時点、熱海市内で売りに出ている中古物件は約300戸もあるようだが、主要部を除くと多くが捨て値で売りに出ている。高い管理費な上に固定資産税に別荘税、加えて利便性が悪いとなると誰も買わないし、相続したら負債になるから捨て値ってのは不動産屋の経費なだけじゃないかと。この負債という意味で相続せずや相続人不明で宙に浮いているのが、ゴーストタウン化で有名な新潟県の湯沢でしょう。マンション建てて儲けが出る以上な戸数を売ってしまえば後は知ったことではなくなる。その後に倒産しても責任がとれるような法的仕組みがない。
町内会は景観なんかより建物ができることによって人が増えることの需要に期待してるようだが、その公算は小さいと考える。期待で物事は何も変わらない。
ネット上やマスコミが拾う “少数の大声” は危険
複数聞き込みの信用度のほうが高い
ということで私が尋ねてきたマンション住民および別荘族の生活物資は外部調達との話が聞けた(たまたま共通していただけかもしれず統計ではありません)。外から来てる場合は持ち込み、駅の近くなら電車で小田原や三島・沼津に出たほうが調達できる商品が広がる。
これで思い出したのが、熱海生まれの住民が伊東に買い物に行くと言ってたこと。確かに「ユニクロ」「しまむら」にしても、家電やホームセンターにしても選びどころがある店舗は伊東で、南伊東駅から県道12号沿い、川奈駅近くの国道135号沿いに多くが集まっている (しまむらはマリンタウンの前)。 ほかに近くだと山を越えて函南町~三島市となる。小田原でも距離的に大差ないから行ってる話がよく出てた。これは自家用車での選択肢で、電車・バスとなると行き先は限定されてくるでしょう。
別荘族となると基本が都会暮らしだから、移動してきて、また移動への腰は重い。だから持ち込みするのも当然の結果でしょう。多く想定される住居の位置からしてマックスバリュ周辺の商業地に立ち寄るのすら面倒なのだと考えられる。離れた人は駅からタクシーで直行。旅行者と別の意味で荷物があるからタクシー乗り場の移動に文句が出てたとも推測される。文句を言ってるのは聞いたがこの理由は尋ねてない。アンケートとってるのではなく世間話の流れで聞き出しているから。
都会人で面識のないひと同士が会話に至るハードルは高い。自分がされたらと思うと当然で、突然話しかけられたら「何コイツ」と思って離れるのが当たり前だから何気ない会話にはテクニックが必要。地元の人に何か聞くほうが楽で、ある透明ボタンを押してあげれば不満をベラベラしゃべってくれる。(くれぐれも詐欺師にはご注意を)
これらのことからも、
熱海市として活性化は駅前に商業施設ができるかどうかにかかってる
これが作られたとしても納得のゆく商品が並ばない限りは経済に活性化はないでしょう。駅前の土産物屋の商品では生活品とはなりませんからね。ましてや近隣商店など眼中ないって感じでしょう。東京近郊のダメな新興住宅地は、立地条件が悪いことと、商業施設がない、または撤退してるところ。前にも指摘したがシャッター通り商店街になるのは魅力的な商品がないからです。大型商店ができること自体が原因ではありません。しかし、都市近郊での不便な住宅地の結末を見ると商店な事業は成功しないと考えられる。都会で働く人が中途半端な店舗は利用しないと考えられる。よって事業者が撤退して街がすさむ。
熱海生まれと都市部へ仕事に出ている人とでは感覚がまるで違うと言ってよい。東京、横浜と言わず小田原や平塚くらいでも違うのに熱海の事業者は、この大きな感覚ズレを表面上で理解してるように言うが本質がまるでわかってない。誰を相手に商売をするかという点で、失敗した場所で外部の事業者が商売できる理由はここにある。シャッター通り商店街なんてのは地元が地元の客のことすらわかってない証拠。住居で駅前しか事業が動かないってことは、リゾートマンションではなく都市部へ通勤の住居需要だと読んでいるのだろう。
それにしても、一度建築許可が下りたら建設中止を何年しても、法律や条例が新しくなっても建つっておかしい。新たな基準の下で再度建築申請が必要なように法を改正すべきだと強く言いたい。だって約100メートルだよ!
<参考データ>
1991年 ホテルミクラス(旧・大月ホテル2005年改修) 13階建て 高さ不明
1996年 熱海後楽園ホテル 18階建て 79.00m (熱海城前から見て花火にもかぶる)
2007年 ゼファー熱海ビーチタワー 19階建て 58.65m (背後に迷惑な高さ)
2007年 街づくり条例ができ中心部の高さ制限が設けられる。 遅い、遅すぎる!
壁や天井(床)の厚さは重要。私のマンション評価にはこうした点も含まれるが、建ってもなく、広く見えるよう錯覚細工をされたモデルルームだけ見て、設計図、使う資材も聞き出さずに買うなんて中国産の野菜をそのまま食うみたい恐ろしい。平気で暴れるアホ住人も増えたし、逆に生活雑音くらいで異常性をあらわにする奴もいる。売り手は住むわけもなく儲けるためだけだから客が賢くないと色々な面でなめられ作られる。車を運転するのに30万円くらい払うんでしょ、なぜ家を買うのに何も勉強しない!?。設計図など建築士を伴って評価してもらう。建築中に何度かの見学も当たり前になってきてるが実施してくれないと怪しい。普通は一生に一度の買い物なんですから何かとケチると痛い目に遭う…。
<2014年8月7日追記:
8/6 遅れること伊豆新聞にも本件が掲載された。静岡新聞は端っこな伊豆ニュースが少ないのに伊豆のローカル紙にしては遅すぎる取り扱い。
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<追記 2014年9月8日:
本日のテレビ番組により強度の変わり目が判明。そこから探ったところ、31メートル、45メートル、60メートル、100メートル…建築基準法の規制が厳しくなるのでギリギリで戸数を増やしたい=詰め込みたいのが業者。買い手からしてみれば、46mとか61mのほうが良心的で何かあると思える。海から見て右のほうの某は単純計算で1階分が3.08メートルしかない。建物上下の空間を考えたら更に低くなるから騒音トラブルの可能性が怖い。リゾートマンションの大多数は他の建物より詰め込まれてることがわかる。
僕の幼少期に見てるのと同じだと思うが、大月ホテル=ホテルミクラスは隣のリゾートマンションより階数が少ない。ようするに天井が高いか壁(床)が厚い。建築時期が古いためそのまま良しとしてはいけないが、各種総合的に判断する必要がある。どこの不動産屋も法律で決まってなければ余計なことは教えないという立場らしいので、高さとか壁の厚さなんて教えないわけだ。
俺なら「設計図みせろや」「あるところまで見に行くから」って言うが、無理だとか、わからないとか資料が出なければ立ち去るのみ。素人とは思えない質問を投げかけ業者の程度を判断する。どんな分野でもこれが俺のやりかただ。新築物件だったら、もっと多数の資料があるはずで、モデルルームなんてクソ食らえである。客を釣る疑似餌を見て何の意味が?
役所の決め事って客をなめきったところがあるが、建設時の記録、検査結果など閲覧は法的にどうなっているのだろう?専門家同伴で行きますし、免許が取れるほど勉強しますから役所が業者による客が素人とか思い込みは迷惑だ。
加えて重要なのが住民。たまにしか来ないくせにブーたれてる別荘族が実に多い。正当な意見なら構わないが、わがままってことです。住民も新築での調査は無理に近いが中古物件なら調査できる。モンスターシビリアンも、少なくとも隣にさえいなければ問題は少ないが、いるだけで資産価値は下がる。
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