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青が強いから目がくらむ白色LED
いつものように思い込みで語る雑誌記事とテレビ出演者

 白色LEDは白ではない。白っぽく見えるLED。 1999年頃にやっと買える値段(それでも1個500円と高額)で秋葉原の秋月電子に並んだ日亜の白色LEDを大量に買い、並べてビデオ用照明を自作した時から人には不快に眩しいと言われていた。ビデオカメラを通してテレビで見ると色温度調整によって見た目がわかりにくくなってしまうのだが、ベクタースコープで測定するとハロゲンやHID(メタルハライド)ランプとは明らかに違っていた...

 LED購入時に電気的仕様以外に光の波長のグラフも受け取っており、450nm(ナノメートル)がピークの青が飛びぬけて強くなっている。青色LEDを蛍光体に当てて白っぽく見えるLEDを実現しているからだが、蛍光体は波長を均等に散らばしてはくれないようでした。この青だけ強いために無愛想な白にしかならない。現行製品の資料を見る限り改善されてないから古い情報ではない。

 日曜工作してた15年以上前の情報と違って、今は青色LEDのノーベル賞で世の中が騒ぎになってからはいくらでも資料や解説なんて転がってるでしょ。それすら読まないで記事を書くから記者の取材姿勢がなってない。そんなことしてるようでは無から嘘を生み出す外道な週刊誌と変わらない.


 例によって知ったかぶりと言うか、思い込みで語るマスコミとテレビ出演者は、赤があって、緑ができて、青色が発明されたから白ができたなどと言う始末。光の三原色の理論は正しいが、事の真相としては間違っている。テレビでは難解問題なクイズ番組で優秀な成績を残す人がこういうことを言う。

 赤・緑・青という個別のLEDを使っても私たちが思う完璧な白色にはならない。個々のLEDの波長が短すぎるからで、白色や太陽光のように青から赤への波長が なだらかな曲線を描くような成分にならない。赤・緑・青LEDを使って白色を作るのは個々の製品の性能も異なるし、商品としての効率が悪いから非現実的。存在している商品は、白を出すのが目的ではなく、変色させて演出目的で使うようなものだ。


# 家電で知ってるメーカーが昔からLEDをやってきたとは限らない。こういうとき、某お約束の家電会社は売れ出してから参入したり、他社を買収して威厳を保とうとするが、LED(部品製造)で有名なのは世間一般が社名など知らないところばかり。一般消費者は判別能力を持たず、販売力が物を言わせてしまう。

# LEDバックライト初期の高額テレビは赤・緑・青を個別に使ってたから40型ほどで100万円してた。ショールームで見ても100万円になる要素は見当たらないので欲しいと思ったことがない。光の波長として鋭角な赤・緑・青 個々を足しても本物の白にならないし、LED個々の製造にばらつき、劣化(消耗)具合が異なるため、長年使ってる人は今でも実用なのかも気になるところ。LEDコストが4倍(赤・緑×2・青)になるっても、画素が全て個別光源であるはずもなく特定のブロック単位で配置だから何百個も使われてはない。結局、正確な白じゃなく白っぽくして使うのだから、それで高級品と言えるのかが謎だった。


 最近のトレンドは1商品に複数のLEDチップを組み込んだものや色温度の異なる白色系LEDを組み合わせて太陽光のスペクトル成分に近い白色を実現しようとしているようで、これは赤・緑・青 個別の組み合わせなんかより現実的。個別のLEDの仕様書を見る限り赤・緑・青など特定色では独自に色をずらしたLEDを製造して多数を混ぜないと本当の白色には近づけないから、蛍光体使用な白色型での色温度が異なる(日昼色や暖色系など)のを混ぜたほうが現実の白に近くなるってことでしょう。

# この工夫から読み取れたのが過去十数年~これからも良い蛍光体開発の見込みがないこと。
# LED自体より、蛍光体の寿命のほうが短いとされる点にも注意したい。


 誰が言い始めたのか「(光の)直進性が強いLED」という表現をすること自体もおかしい。波である性質以外に違いはなく、可視光線はどれも波長が短い光の直進性は必然ということに。注意点は曲がるではなく広がる回折現象だが、波長の違いで語るならまだしも、同じ波長の光なら違いはないから「直進性が強いLED」という言葉はやっぱりおかしい。

 この間違った言葉の発祥を勘ぐるに、いままで商品として存在していた 白熱電球や蛍光灯などの光源が面(片面)じゃなく球体、四方八方に光を発していたからでしょう。いつものように思い込みで語るマスコミには、とことん迷惑してる。白熱電球の球体からの光だっておのおのに直進してるだろ! 光ってるフィラメント自体は球体でもなんでもない。LEDだって製造次第でレンズなしに光を出す範囲を広げることはできよう。

 一般的なLEDは集光レンズが装着された状態で商品化されているが、集光レンズが付いてないLEDは発光面から垂直に光は直進していない。空気があるから乱反射してるわけじゃなくて片面からは全体に光は散っていた(過去に入手して実験した商品にて)。だから光量の低いLEDを集光レンズなしで使うのは考えにくい。

  大部分の記者は直線性という日本語が使えてるのだろうか。
  正しく使うなら(LED商品としての)指向性ではないのか。


 熱くならないって思い込みもやめて欲しい。LEDの消費電力の大部分は熱になるので、LEDを使ったビデオライトを自作する際に気をつけたのは放熱。仕様書に放熱しないと著しく発光効率が下がるのと寿命が短くなるとの記載。白熱電球より冷えてるし電力量が少ないだけ。スカイツリーを照らしている照明だって、もしスカイツリー自体が放熱板にならなかったら早めにプッツンしてしまうだろうね。熱を多くだす某社製だそうだし。

 熱で言うならば、白色LEDは赤外線を含まないため、熱放射が著しく少ない。ハロゲンランプの前に手をかざしてヤケドしたとしても、同じ光量なLEDなら何事もないか、あったかい程度ではないかな。新聞雑誌は半導体としての熱伝導はあるから器具自体が熱くなるが、光源からの熱放射はないと、なぜ書けないんだ!

# 500ワットのハロゲンランプから5-6cmくらい前に割り箸をかざしてしばらくすると燃えた


 また、多くの照明としてのLED製品は点滅している。蛍光灯(50/60Hz)よりも桁違いに早い。ちらつかないとした蛍光灯製品は下手すると1kHzしかないので、写真を撮るとフリッカーが出ることがあった。HIDランプも過去に国際放送機器展で聞いたことだがビデオ撮影用に売られてるのは高周波に作られてるが、点滅してるからには厳密にはフリッカーはゼロではないと。
 発光の間隔を変える事によって調光機能がある商品もある。白熱灯で電圧調光すると色温度が変わってしまうが、LEDでの発光サイクルでの調光なら色が変化しない。


 マニアックな部分もあるが、この本題を知るのは義務教育の知識で十分なので、新聞記者およびテレビ制作者、特に無責任なテレビ出演者の発言には気をつけたいものです。最近は義務教育が疎かな状態で大学生になれちゃう時代だから義務教育知識では済まないかな。漢字検定取って英会話できて日常漢字が読めないアナウンサーが登場する始末ですから困ったもんだ。

紙媒体ではなく、同マスコミ(マスメディア)のネット上だけの記事ともなると桁違いに質が落ちる。
いつものことだが、確証を得るため調べてる暇がないなら公共記事を書く資格がない。




 野球場の照明がLEDになって「ボールが消える」として取りこぼすってニュースを見ましたが、人間の目は感知してても、脳みそが順応しようとするから表面上は白に見えてて、深層心理の中で嫌な状態となっている事の本質には気づいてないだろうね。野球場の照明ほどの明るさを食らわされたらどうなるのか見てみたい。以前と照度を比べてるのかも怪しいが、人間は眩しくて明るいと誤認識するが機械は正確、前より暗い可能性もあるので、このところはどうなのか?

 運転者の視認性が向上してるはずが自動車のヘッドライトがHIDランプで不快だって言うのに、現性能な白色LEDが搭載されると今より更に光を当てられた側が立ち眩みみたいな状態になり逃げられずに立ちすくむことで事故が増えそうな予感がします。金儲けやら消費電力が低いってだけで安易にLEDだとか騒がず、ちょっとくらいLEDを知ってから使っていただきたい。

| emisaki | 21:07 | comments (0) | 大衆媒体::新聞 雑誌 紙媒体 |
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