2015-08-29 Sat
一向にダサイの極致から抜け出せない日本語吹き替え、制作会社はどこか不明(ネットによると東北新社)でNHKが「サンダーバード ARE GO」という本家のリメイク版を放送している。見る前にカタカナ+英語のおばかタイトルからしてもしやと思ってたが、ARE GO とか言ってるくせに単数形か。それは50年前から「Thunderbirds」をサンダーバードであったが、許容を越えたのは今回 ARE GO なんて英語で付けてるからだ。屁理屈じゃない。現題は「Thunderbirds Are Go!」だが、そうなら「サンダーバード出動」とか「発進!」になぜしない。それがダサイとでも勘違いしてるんだろう。 だったら最初から日本でもThunderbirds Are Go!にすべき。題名付けは近年よくなってきた傾向なのに後退してる...
副題も「インターナショナル・レスキュー出動!」であったが、これも「国際救助隊」のほうが言いやすいだろ。古い+筋違いな新世代が入り乱れて作ってるとしか思えなくなってきた。
50年前の作品だと戦後の第二次西洋かぶれが色濃く残ってる時代だと考えられるのにサンダーバード旧作品のほうが今回よりよく見える。これと同じ現象はアメリカでも起きていた。元から西洋かぶれして作られてる日本の「マッハGoGoGo」は米国リメイク版「Speed Racer」より評価が高いと聞く。いろいろいじくってるリメイク作品の評価は下がるようだ(規制によるものは除く)。
個人的にはサンダーバード旧作品で一番ダサイのはメインタイトルに付けられてる原作にはない歌。当時、子供で見ていた方々には馴染みがあるのかもしれないが、あの日本でつけたのはダサイ。元から付いてる音楽のほうが、当たり前だが映像と合ってカッコイイ。リメイク版では日本語字幕を除き本国のままになっている。
変な歌を付けちゃうのを他にも知ってるから昭和には洋画の日本語版では日本語の歌を入れちゃうのが流行っていたのかもしれない。権利関係で放送できなくなったのか、CS放送スーパードラマTV(当時「パワーチャンネル」)で初めて原作を見る(聴く)ことができた作品もある。「SPACE: 1999」とか。
スタートレックの登場人物でスルーが加藤にされ、スコット(スコッティ)がチャーリーにされてるのを見て怒りを覚えたことがある人ならわかってもらえると思うが、日本語版、日本語吹き替えっても日本風に印象まで変えては困る。大部分において変えては欲しくない。変えなくてはいけない部分はシャレとか、ことわざとか通じない部分のみである。長編ものが映画化されると一般人相手を考えてか本編と筋が通らない翻訳をしたり、意味の異なる訳をつけたりするのも困りものだ。“お仕事”で呼ばれた翻訳家が、長編シリーズを把握してロクな「仕事」をしないのも作品を汚すことになってる。過去のシリーズを知らない人はどうしようと知らないわけだが、知って見る側からはブーイングが起きる。
私は字幕より吹き替え版のほうが好きだからこそ、いい加減な部分には反応してしまう。外国語がわかればいいが、字幕版ってのは正確には示してない。読める長さに切られてしまってるからで、本当のことは伝えてないことが多い。だから吹き替え、ナレーションのほうが詳し作れる。
例えば、始まる前に長々とした字幕で状況を伝える映画があるが(スターウォーズが有名)、日本語字幕版だと正しく伝えることができない。だから削ることが多く、作品を理解してないと意味合いを違えて翻訳してたりする。映画ブレードランナーは翻訳字幕が内容を正確に伝えてなく削りまくりだ。STARWARS RETURN OF THE JEDI な題名程度すら20年以上も誤訳したままだったくらいですから専門家ってもたいしたことないわけです。3本しかなくて筋を取り違えるくらいですから、100話なんて理解してるわけがない。マニアの監修が入らなきゃ絶対ダメなわけ。
ウルトラマンシリーズ(不明だが1990年以降)で笑ったのが、スターウォーズのパクリで戦闘機が戦闘体制に入って Standing by じゃなく「すたんでぃんぐ・ばい」って言うんだ。これには大笑いしました。発音がどうのってより日本で日本語版だよね だったら普通に日本語を使えって。俺がおっさんなの否定しないけど、そういうの決めてるおっさん・おばさんって年齢より更に時代遅れな連中が決定権を持ってるんじゃないかな。もうすこし真っ当な英語にしても日本人には聞きやすいが英語じゃないのでダサイ。
僕が若い頃に学校から帰ってきて夕方の再放送を見てて疑問が湧き、後で本物を知ってから呆れたのは特攻野郎Aチームとか冒険野郎マクガイバーなど題名だが、手前のナントカ野郎って部分はいらねぇだろって。テレビ制作って「なんだかわからない恐怖症」に取りつかれてるから例えば X-FILES の1話ごとの副題なんてネタバレ日本語に変えられてたりする。番組表を見てからもう見なくていいと思うのが日本の2時間ドラマだ。数行にも渡って全部説明しちゃってるから、もう見なくていい。
何か根本的な問題をかかえてそうだ。
・一般的に学校の先生の知識は教えてる範囲をさほど越えない
前にちょっと書いたが Thunderbirds Are Go のような書き方をすると無知な有名予備校の(昔の)先生がおかしいとか言ったわけ “大文字は先頭だけだと”。欧米のメディアでの題名の記述方法を知らないとそういうことになる。これは文章ではない。新聞すら見たことがないわけ。
だから現在のテレビで紹介されるような進学塾の先生は範囲を超えた知識を身に着けてないと仕事にならないのだろう。もちろん異分野を知らないのは仕方がない。知らないを知らないと言えないタイプが最も危険である。講師ならいいが医者に多いから本当に怖いんだ。
出題する学校が原因だが、時代遅れのお受験出題は身になるのかい?
・そのまま日本語訳でいいのか
洋画で救急車を呼ぶときに、119番じゃおかしいが、911と日本語にしてもよいのだろうか? そこは「電話しろ…」「救急車呼べ」とか番号ははぐらかすべきではなかろうか。
・緊急通信のメイデーは世界標準化
安堵した点もある。日本語版で遭難・緊急事態を「メイデー(Mayday)」としていた部分だ。20世紀末に電信自体が廃止されてるから航空船舶などでの緊急発信「・・・---・・・」も廃止されてからもう長い年月。私もその古臭いSOSのモールス信号だけは知ってるからすぐ書けたわけだ。どうやらメイデーが世界標準だと知らないほうが多すぎてSOSは当面通じるだろう。
「・・・---・・・」を知っておくと、災害で閉じ込められてしまったときに役立つかもしれん
消防は知らないだろうが自衛隊ならわかってくれる。
柳沢慎吾が時代遅れの警察無線ネタをまだやってるのだが、警察はいち早く30年くらい前にデジタル化しているから、ああゆう風にはならない。もし、愛想笑いじゃないのならいまどきの人たちは意味がわかって笑ってるのではなく、雰囲気で笑っているだけだ。携帯電話だってデジタル化してから相当な年月が経過しているから混信とかアナログ通信なノイズを知らなくなってる。笑いを作るならデジタル時代に沿ったことを考えるべきでしょう。
知識が古いままだと恥ずかしいから常に新しい情報を仕入れたい。
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