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素人が「フラグ立つ」なんて言葉を使うとき
知らなさの度合いが強すぎるのに使うのは確証を得ないで動く現代人の象徴。

 ある種の分野の言葉が一般用語になってきた。刀からの「鍔迫り合い(つばぜりあい)」「反りが合わない」、囲碁から「一目置く」「駄目」は当時の一般生活に馴染んだから大勢に通じる言葉であったが、現代人がやらかすのは『通じない言葉』の濫用である。

 少年少女たちまで「フラグが立つ」なんて言い始めたのはゲーム機(ゲームソフト)が原因でしょう。雑誌かネットで聞きつけたんだろう。銀玉転がしの賭博師は「確変(かくへん)」という言葉を使ってましたからね。それも内部で動作しているコンピュータープログラム的には勝率が上がる「フラグ」だよ。こう書いたところで関係したプログラミング経験の無い人には意味不明。

 日本テレビが「真犯人フラグ」なんて名前のドラマを放送していて見てるが、意味は全く合っていません。知らないくせに流行の言葉を使いたかっただけだろ。それとも今後の展開で本当にランダムに「フラグ」立てられて、たまたま犯人に仕立て上げられただけなのか?今のところそんな展開は全く見られない。

広める奴が阿呆である限り、本来の意味から逸脱して言葉だけが一人歩きするのさ。

 放送業界の阿呆たちを批判したことがある。「バミリ」…否、それは「場見る」。「完パケ」…それは完全パッケージの略で「包装」業界用語ですよってな。

 森田だからタモリ、山崎をザキヤマと入れ替えるのも業界だが、意味まで逆にしてしまうから社会迷惑。例えば「シュール(正しくはシュールレアリスム)」を特殊な状況を示すのに使ったり、「見切れる」を映っちゃいけないのが入り込んだ時に使うのだが、本来は逆の意味で写るべき物が画面の端で切れてしまった時に使う写真業界用語だ。

 たぶん世間の連中は、なぜプログラムの障害を「バグ(BUG)」と言うのか、そして、なぜ迷惑メールを「スパム(SPAM)」と言うのかも知らないで使う。そりゃ全ての語源なんて知って喋ってはいませんから間違って使わなければ良いんだが、多くの用語の場合、特に日本人は意味を大間違いして使い出すから頭に来る。
 「正:ハンドル(またはスクリーンネーム) 誤:ハンドルネーム」、「正:ウェブサイト(ウェブページ) 誤:ホームページ(本来の意味が違う)」のように専門から一般化すると間違いまくる。憎悪を伴う復讐の意味であるリベンジを多用する。いくらコロナウイルスに恨みがあっても「リベンジ消費」って何それ。そんな馬鹿でいいんですか?

 コロナ禍で政府が発注したスマホアプリを見よ。単純なバグがあったたま導入され、検証もなされなかった。受け取った品(ソフト)の検品すらできない政府。そういう事態になるのさ。

 GO TO 2.0!?笑わせる。α版がβ版になるくらいだろ。そもそも1年前は世間に出せるバージョンじゃないのを出したから感染拡大させたんじゃん。いろんなところで日本人は落ちぶれましたね。

| emisaki | 2021-11-04 Thu 12:51 | 生活::社会問題 |