2016年9月22日 18:15 日本テレビ news every. 「観光案内所の女性たち 外国人“おもてなし“の舞台裏4」

　新富士駅にある観光案内所で富士山が見えないと「男前証明書」「べっぴん証明書」を発行している。それならば見えなくてガッカリしたり、中には天気予報を調べもせずやってきて怒るような奴もいるから、それら少しは緩和されるだろう。

→ 富士山観光交流ビューロー ＞ 「男前証明書・べっぴん証明書」

　それより気になったのが、時期を調べもせず芝桜を見に来た外国人家族。トリップアドバイザーを含め、各種SNSで日本旅行した人の投稿から情報が発信されているのに調べてもないのかと。

　普通は「いつ頃なの？」って調べるわけだが、実はいい加減な予定（俗称ノープラン）でやってくる人たちも多いのかもしれない。日本旅行者の8割方を占める北東アジアの方々は調べてきているので正しく行くから、いい加減なのではなく、行動が自分勝手なだけだ。欧米人のほうがいい加減なのかもしれん。

　取材は8月下旬～9月初旬だと思うから5月中旬（富士本栖湖リゾートの場合）の芝桜は有り得ないわけで、富士山五合目を紹介していたが、花つながりだったら「ぐりんぱ」と「花めぐりの里」もあったろう。新富士駅があるのは富士市、五合目は富士宮市だから市町村区域内とか政治的思想はなく案内できるだろう。

（富士市・富士宮市、伊豆市・伊豆の国市と実に紛らわしい静岡県）

　そもそも富士山を遠目に見るならともかく、富士山に行くなら新富士は考えにくい。新幹線で富士山に近い駅であるが、富士山路線バス（またはタクシー）を使うことになるから、その使い勝手が悪い駅。季節運行は当然だが、新富士駅からだと 08:25、10:25、15:25 の３便しかないのである（他の路線が劇的に多いわけではない）。 番組にあったよう15:25で行くと到着が17:30で、戻りの最終が18:00。

※ 新富士駅の利点は新幹線での移動。外国人旅行者が買える Japan Rail Pass は有効期間中にJR全線、東海道新幹線なら「のぞみ」は駄目だが「こだま」「ひかり」なら乗り放題で、日本人として激怒したいほどお得な切符だから知れ渡ってる。

　世界的に日本のタクシーはクソ高いと言われてるが、そこでタクシーを勧めたのは悪くない。タクシーなら早く到着して観る時間があり、親子４人だから路線バスでも結構なお値段になる（中学生以上は大人料金だから、新富士→五合目 大人2830×3＋小人1420＝9910円だ。タクシーは約１万円だと言ってたから、ならば最初からタクシーのほうがいい。

　時間が足りないってだけで、その外国人一家は帰りバスで帰ってきたから案内所の人は俺みたいな計算をして言ったわけではないな。五合目にタクシーが常駐してるかは別として、知ってたらタクシーで帰ってきてもよかった。

　タクシーの運賃は決まってるから、路線バスの料金が高いわけだ。時間的な利点を考慮したら大人２＋子供１でもタクシーだな。私の人生のバイブルの言葉を使って言うならば、戦術レベルでの勝利よりも戦略レベルで勝利してたほうが楽。現地に行ってから調べるなんて無茶だ。



　余談だが、テレ東の「ローカル路線バスの旅～」は戦略（事前調査・現場でのネット利用）を禁止し、戦術レベルだけで挑ませるというテレビ的におもしろくなるようにしている。見てる側が調べてごちゃごちゃ言っても無意味だ。あれは見ていてどうなるか、冷や冷やして楽しむべき。ただ、細かい場所がわからないから地図は広げておいたほうが理解しやすいってのが私の見解。

　失敗しない旅において事前調査は必要であり、テレビ番組のように楽しむなら何も調べずに行くしかないが、誰が別の人が調べてないと到達可能か安全かすら判らないから、あれを真似するのは危ないと言える。明日放送だから例にしてしまった。