2013-12-20 Fri
カメラ内蔵の電子水準器は使ってて感度が悪く、微妙なところで「あれれ、動かないな」、そして精度が甘いから人間が感じる並行感覚に満たない範囲しか測定できず、0.5度未満の傾きが気になる写真はよくある。常にグリッド表示したままだから水平を合わせるが手持ちだとそれくらいは曲がる。水準器にしてはかなりの高額(3万円)な品が売られてるのを知って、写真用としても高すぎだとビックリした。 私が引っ張り出して使っていたのは、昔から工作作業で使ってたアナログの角度計は面ではなく線だから自分で回転させて測定する必要があるが、最小目盛りは0.1度の精度は±0.6度で5千円、小型のデジタル式で最小目盛り0.1度の精度は±0.2度が1万円くらい....
面で調整となると丸型気泡管は500円くらいですら水平精度はカメラ内蔵を超える。丸型は、例えばどちらかに10度傾けるといった芸当はできないが気泡管に何本か線が入ってるよう配水管とか微妙な勾配を付けるのにも使う道具。水平にするだけなら安価に実用精度が出る。直径数センチのものとなると精度は更に上がり0.1度以下が数千円で手に入る。
測定器では精度を単独表示はせず 「(例)±1mm/m=±0.0573°以内」 のように表記され、土木建築用途が大きいから距離1メートルで高さプラスマイナス1ミリのように書かれてる。
3万円も出すなら 1DIV=0.02mm/mの業務用の分類となる精密品が買える。写真用で一般売りするなら3万円がいかにボッタクリ価格かわかるだろう。少数制作だから仕方ないなら、こうした既存品の存在は?
用途、ということになるだろうが、ゴルフ用のレーザー距離計はメートル、ヤード単位だが、同じ値段でミリ単位精度が出る距離計を買うことができる。ゴルフではプロだろうと250ヤードで数センチメートル違いがわかっても打ち分けることはできないので表示しても意味がない。高精度でもなくゴルフで使うような人なら高くても買うだろう値段に設定されてると思われる。これらの商品は値段が高くなることで使い勝手が格段に良いとは到底思えない。
精度が悪い商品が別の用途となると高額品となる。写真撮影用も同じ値段付けではなかろうか。
・撮影してきた写真を画像処理ソフトにて回転させることはよくある
(1度曲がったら即座に変に見えるので実際は0.2~0.3度くらいが多い)
・人間は水平解像度には鈍感だが、垂直解像度には敏感なので、画質の落ちる回転処理したくない
・レンズ自体で映像が歪んでいる 広角レンズであるほど
(画像を見て調整する場合に誤認識が考えられる部分)
・特機でない民生製品で、写真機およびビデオカメラ自体の製造精度に疑問あり。
イメージセンサー取り付け角度、骨組み、カメラボディーときて更に外側で高精度測定する意味?
(イメージセンサーとボディ外側の角度ズレの製造制度はいかほど?)
・本当に水平にしたとしても人間の感じ方は周囲の見た目に大きく左右される。
錯覚でも平らだと思うのが人間にとっての水平である。
(地球は丸いから本当の水平って何?)
上記をふまえて、測定器の持つ精度の違いからわかるよう、大きさ(長さ)があったほうが精度が上がるが、アクセサリーシューという怪しい製造精度かつ2cm角程度な小さい範囲に測定器を装着してどれくらいの結果が得られるのか? 語るなら、そこから始めるべきだがメーカー公表でそんなデータは見当たらない。ようするに高精度な水準器を装着しても他の部分でズレているので意味がないということだ。撮った写真だけが真実。
例えば印刷物はプリンターとスキャナーを使い何度かフィードバックさせて色校正してゆく、液晶モニターの色調整も画面をセンサーで測定して調整してゆくものだ。ならば撮影した写真を元に補正するのが筋なのだが決まった基準点がなく調整できない。それをやるほど人間が傾きを感じないし、シャッターを押したときのブレでの傾きのほうが桁違いに大きいでしょう。
ライブビューにて10倍以上の拡大ができる最近の機種では、拡大表示させて見えてる映像から調整したほうが効率的ではないでしょうか。前後の傾きはあまり気にならないので、左右の回転角の精度を上げた水準器をカメラに内蔵していただければと思う。部品1個でも価格に左右するのはわかるが、入門機じゃなければ傾きセンサーの質を上げるか複数にして誤差を減らすことだって可能なはず。イメージセンサーと同一基盤につけたほうが精度が高い。ところが、専用の雲台でない限り、一般的な三脚の雲台の精度は低い。
意味あるところにお金は使いたいものです。
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