2023-01-23 Mon
風力発電の騒音被害が無いとする奴らが足がかりにしているのは JOEM 2014年11月「風力タービンと健康 科学文献の批判的レビュー」というものであった。被害報告を打ち消す内容だが嘘まではつけないから結論を出しておきながら研究が足りないだの、調査が足りないなどと言い訳が随所に見られた。その結論は、Results: (1) Infrasound sound near wind turbines does not exceed audibility thresholds. (2) Epidemiological studies have shown associations between living near wind turbines and annoyance. (3) Infrasound and low-frequency sound do not present unique health risks. (4) Annoyance seems more strongly related to individual characteristics than noise from turbines.
(1) 風力タービン付近の超低周波音は可聴閾値を超えません。(2) 疫学的研究は、風力タービンの近くに住むことと不快感との関連性を示しています。(3) 超低周波音および低周波音は、固有の健康リスクをもたらしません。(4) 不快感は、タービンからの騒音よりも個人の特性に強く関連しているようです。<Google翻訳>
American College of Occupational and Environmental Medicine
この結論ありきで報告書の中身を明確に伝えておらず、まるでマスゴミと呼ばれる人達みたいに都合よくつまんでいるわけ。「独自の視点と考察を加えた解説記事」なんて、まるでテレビCMの「個人の感想です」と同じねぇーか!
いっぱしの財団法人がする仕事なのか? 第三者調査機関ではなく事業者の組織だからな。
経済産業省の話も持ち出すが、その省は昔から企業が違法行為をしでかしても逃れる方法の指導さえしてくれると得意げに話していた社長がいた。道徳的指導じゃなく事業=金儲けが第一であるため環境省と相反してきたのではなかろうか。不必要な環境破壊と人的被害をもたらした再エネ発電に都道府県が推進し、市町村が防衛してきた構図と同じだ。
【超低周波音の健康被害 はたして心理的だけか!?】
超低周波音は可聴域でなく、超低周波音は固有の健康リスクがないと言ってるが、この件を扱うにおいて聞こえない音の健康被害の論文のほうを多く見つけてきた。聞こえない音の影響はオーディオマニアまたは演奏を聴きに行く人達のほうが良くわかってるだろう。20-20000Hzの範囲外で良くも悪くも聞こえない音が影響するってことを。
取り上げた例からすると文句を言ってくるのは「難癖」とでも言いたいのでしょうか?
→ 環境省 >> 低周波音問題に関するQ&A
私は都会に住んでますから24時間大通りを車が走ってる音には慣れているが、騒音であることは確かであり被害がないとは言い切れない。法的に問題ないから進めるなら暴挙である。
「雨音さえ拷問の手口としてある」との例を持ち出したことがあるが、定常的にあるエアコンの室外機が音圧で法を逃れても心理的障害は起きるのだ。ところが裁判をしたところで明文化された事を越えなければ「受忍限度」という言葉を出されて却下されてしまう。法律はPTSDなど存在していても被害として法律に書かれていなければ被害の立証が難しいだけ。そこを基にして業者は合法だの難癖をつけられてるだの言い出す。
心的障害を立証できるようでは精神をやられてしまった後になる。手遅れだ。
同じ意味で別件だが、リニア中央新幹線だってこの問題が出てくるかもしれないのに、おばかさんが水がどうのでしか騒がないし、難癖と言われるのも嘘つきがバレまくってるから真っ当な議論から世間へ問題点が明かされない。現状の新幹線だって、そこらの電車だって騒音はあるし、人間の営みなんだから環境破壊を逃れることはできないが人的被害は別問題。
【日本と外国、まるで生活環境が違うのに同一視】
更に外国と日本では立地条件が大違い。風力タービンから一定の半径内における住民の数が国土の狭い日本では段違いとなる。カナダ アルバータ州の風力発電での苦情が例に出されており、5km以内の住民の苦情率は1%。たった1%だと言いたいようだが5kmにも渡るってことのほうが問題だ。
日本において半径1kmとすると田畑の続く田舎でさえ数百軒の家が入る場所も多くある。それを5kmにして1%の苦情なら、市町村をまたぎ、住宅密集地にまで達するため相当数となろう。私が読んだ資料は東伊豆町の山の上に設置された風力発電設備において1.5km先まで調査報告があった。
当然、距離が近いほど音量も上がる。米国の調査報告においても35dBという数値を出し、そこを堺に心的ストレス、苦情が変わると書かれていたが、調査例においてそこに達する住民がいなければ問題なしとされる。もし可聴域じゃないと言って間近に人が住んでいたら健康被害を出すはずである。
【過去から取り沙汰されてきたこと】
似たような話で過去に高圧送電線の近くに住んでいる幼児白血病の因果関係あり、なしとする研究での論争があったが、電磁波よりも低周波音、低周波振動は身体が大きくキャッチする。
日本でもダムの放水による振動が問題になったことがある。健康被害だけでなく、ポルターガイスト現象みたいなことを引き起こした事件は新聞テレビでも取り上げられた。
街中の工事においても、たいした騒音じゃないと思ってる無知が大多数だが、共鳴や共振現象ってのを知らない奴らが多すぎる。特定の場所だけで強烈な被害を出すことがある。
スピーカーの上に板を置いて砂を撒き散らし、出す音によって模様が変わるのを見たことがないだろうか。海で波が重なって大波になる場所があるのと同様。平均調査では被害は見えない。
外国の風力発電所を調べると日本と全くと言えるほど事情が違うことがわかる。地上においても洋上においても広さ、遠さが違う。そこを基にして日本でも問題ないは恐ろしい。
FIT法に基づき国民から強制徴収したお金による高額買い取りを利用した再生可能エネルギー発電ってのは当初よりエネルギー問題じゃなく安く楽な金儲けでしかないからだ。
超低周波音および低周波音が健康被害を出さないとの結論はとんでもない間違いであろう。
≪ 続きを隠す
先頭へ △