2017-03-10 Fri
東京の次は大阪ってことで報道されてるのだろうが大手町(東京都千代田区)と新今宮(大阪市浪速区)じゃ全く違う環境である。最近は宿の居抜き物件再生だと大江戸温泉物語で星野リゾートは新築物件の営業ばかり聞くようになった。所有者の資産については不明だが現在の部屋が足りない状況が続けば借り入れも問題ないだろう。星野のビジネスモデルは運営だけ引き受けるから土地は関係ない。だからこそ今までの宿にて従業員を減らしすぎてる働かせ方について疑問に思ってきたのだが、先のH.I.S.の違法残業事件(労働基準法違反)もあり経営者としてカネを掴むと自分が旅行者であったことすら忘れてしまうのか?日経新聞を読んでびっくりしたのは場所だった。成人してからはずっと都市部旅行者だった私は にっぽんばし電気街からも近く怖い物知らずで該当地区を何度か探索してその後は避けてきた場所である。外部が知ってるくらいだから「動物園前」「新今宮」と聞いて感じ悪いと思わない関西人はいるのだろうか?
建設場所は新今宮駅のすぐ北で「あいりん地区」の北側(浪速区恵美須西)になる。周囲は今でも一見マンションに見えて日雇い簡易宿泊所や生活保護相手のアパートが目立つ場所である。昔より良くなったというのは、東は「あべのハルカス」、北側は商業施設を作るように街づくりは長年に渡って “臭いものに蓋をする” ような追い出し作戦で抜本的な解決はしてない。
大阪市の公表資料によると所在地は大阪市浪速区恵美須西3丁目38番2、事業予定者 株式会社ミナミホテルマネジメント、ホテル運営事業者 株式会社星野リゾートとあった。「事業予定者の計画提案内容の概要」というのも公表されているのだが、実に都合がよく汚い部分が隠されており、通天閣なら勝手が悪い踏切となる阪堺電気軌道が記載されていない!
敷地外、ましてや私有地となると役所の管理も及ばないため周辺地域の景観は悪いままだろう。
「北側の低層住宅のプライバシーに配慮し客室は4Fからにします」 …はぁ!?
こともあろうに建物は北側に壁となって建つ計画である。普通は日照権を考えたら陰ができる側に空き地を作る。商業地域の指定であっても、日照権とやらをクリアーしようとも、とんでもない日陰や、もしかすると風害に遭う可能性もある。関与する周辺では最も高層な営業階が20階なので法的にOKでも道徳的にはひどい設計に思う。そこを逃げるかのような公共性がごちゃごちゃ示されてるだけ。毎度のことではあるが、入札前の大阪市の資料や入札側の事業計画について調子の良いことばかり書かれており、悪い部分の対策について何も語られてないのが余計に気持ち悪い。
大阪と言えば連日問題になってる大嘘つきか妄想かの頭のご不自由な学校関係者が報道されてるが、本件の場所も「市が学校用地として購入してあった」って点から報道は掘り下げる必要がある。なぜなら周囲200mに小学校×2、中学×1、高校×1だ。公立であっても通学可能範囲に拡大すると更に増えるのに、なぜ学校が必要?どんな分野でさえ役所自体の事業と税金に巣食うウジ虫どもは厳重なチェックが必要。役所や政治家は俺たちのカネ(税金)もひと事で見ているから。2015年に大阪市は中心部の転入が多くなってるが周辺は転出超過で既存の学校が建ち並ぶ中、少子化時代に役所が学校として土地取得したのも怪しい。学校が必要だったら民間に転売するはずがない。
建設予定のホテルだが、新聞によると東京「大手町(78,000円~)よりは低く設定する見込み」とあったが、私なら半額でも嫌な場所である。上記の件を知らないはずがないし、大半の通常の部屋が30平米らしいので庶民の私が泊まるホテルの倍の広さである。大手町の半額でも日本のビジネスマンが泊まれるとは思えないし観光地としても不適格なので、やはり何も知らない外国人観光客が狙いなのだろうか(追記:資料に観光客に特化とあった)。外国に比べて怖がる場所でもないが高級ホテルが建つ感じも全くしない。
関西空港から南海電鉄で新今宮駅は停車駅であるがJRなら天王寺だ。新今宮は、その先の移動を考えると交通の便が良いとは思えない。あの雰囲気を求める外国人が泊まるような価格帯ではない。田舎の場合は宿もすごす場所だが都会の場合は寝に帰る場所で正しい。1万円そこそこならまだわかるが何万円か知らないけど毎日数百人泊まる人がいるんですかね。土地取得者が行ってる事業下で、ただ与えられた環境にてホテル運営するだけで計画を出したとでも言うのか。新築物件だし、もっと深く関わっているはずだ。以前とは変わってしまった星野リゾートは、いったい何を考えているのだろうか?
<2017年3月10日 大阪市公表の事業者資料にて加筆、修正>
→ 大阪市トップページ > 産業・ビジネス > 公売・市有財産の売払・貸付・使用許可 > 市有不動産売払 > 売払の入札等結果 > 浪速区恵美須西3丁目16番街区用地の開発事業者募集プロポーザルにかかる事業予定者の決定について
市町村など国民財産の売却ともなれば情報公開されて当たり前でしょう。
大阪ったら今は頭のおかしな家族が学校問題で騒がせてますが、私が名古屋より前に大阪にちょくちょく行ってた頃だから十数年前から経済は沈没していたと、私以外の全員が関西人な会合で語られてた。大阪に本社があった大手企業が東京へ移転した時期でもあったからだろう。その関係の仕事も消えたわけだ。
京都や奈良に宿が足りないのはわかるが大阪の外国人観光客バブルはいつまで続くのだろうか?中国の爆買いがなくなったように体験型へシフトしてるし、日本へ何度も来る旅行者ほど都会離れをしてることがSNSの投稿からわかるのだ。東京や大阪という都市部は疲れるから用はないと多くが書いてる。
部屋数が足りないのは証明されてるが、建設予定地周辺で起きてる現象は二極分化であって3~4万円な高級ビジネスホテルと2~3千円の簡易宿泊所で、私たちが泊まりたいと思ってる部屋と費用であるコストパーフォーマンスが最も良いビジネスホテルが足りないのである。いったん新幹線で東京へ戻ってから出直せる宿泊費って庶民には意味がわからない。
部屋なしに便乗した値上げで以前は1万円弱なシングルルームが2万円を超えてしまってる。泊まる人がいるうちは花だが、元に戻ったとき、真っ先にそっぽを向かれるのが全く同じ部屋の値段を高騰させたホテルである。大阪じゃなく東京だが、ほんの数週間しかないオリンピックで儲けを優先させると外国人が去った後に宿が取れなかった側の恨みを買うでしょう。
予測じゃなく冬季オリンピックの長野で起きたし、特需を狙って地元を無視した企業は地元客を失った。昔に鶴光が言ってた「明日の幸せより目の前の銭」なんてことをやって本当に明日の幸せを失う。
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