2018-06-14 Thu
秋田県のローカル新聞にあった泉・外旭川新駅(仮称)問題。新聞記事は特に問題視はしてなかった。過去の記事を探ると秋田市の方針を何回かに分けて掲載したってだけで、役所が市議会議員の質問への介入って揉め事があった以外に、あからさまな反対の記事は出てない。しかし、ネット検索では市民に新駅を問題視している人がいることがわかってる。新聞記事にもなってた議員の質問に介入とやらの内容(トイレや防犯カメラの設置要望)は議事録に載ってるから役所と議員は既にグルの勢力がいる?
新駅を作るには建設費の市・県・事業者の負担割合ってのがよくあるパターンだが、河北新報オンラインニュース2018年1月18日付け記事を読むと要望で作るため総事業費20億5千万円の全額が秋田市の負担とのことだ。秋田市の公表や議事録を読んでも、議会を通る前に決定してるとしか思えん。
秋田市議会の議事録を読むのが面倒くさくなってきたので、まずは人口分析してみた。なぜなら、新駅を作る秋田市の主張において利用者増を理由にしていたから。駅から2キロ圏内を利用者に想定しているが、秋田駅まで約3キロである。秋田駅の利便性を考えるならば、秋田駅圏は新駅より大きいわけで、重なる部分こそ住居が集まっている部分であり、新駅から北へ少しいれば広大な田んぼである。
日本中に閑古鳥が鳴く空港が作られたときのよう、何か役所が事業を計画したとき、利用者を調べる前から誰か固有の利益において実行ありきで大ボラの見通しを吹くのはよくあることだが、人口調査だと嘘をつけるはずもなく信用して考えられるデータである。そこに大きな矛盾があったら事業計画が胡散臭いことを表す。
秋田市に昭和63年からのが人口推移が掲載されてた。それ以前は4年ごとの国勢調査の結果となる。平成16年まで微々たる増加を見せ 1万8千人ほど増えてるが、これは集まってきてるだけである。
平成17年が前年比5.8%増とは瞬間的に怪しいと踏んで年代から予想したとおり「平成の大合併」だった。秋田市は河辺町、雄和町と合併してる。そこからは年々と世帯数は微増しながら人口は減っている状態である。
秋田県の総人口は2017年10月1日の発表で百万人を割り込み 995,374人となった。東京都世田谷区の人口は90万人で飽和状態だが、秋田県が減り続けてると10年以内に世田谷区の人口をも下回ってしまう。秋田県としてが人口の多い秋田市が大きく関わっている。
過去12年、毎年1万何千人か減り続けてきた。ほかに予想した原因を裏付けるために秋田県の資料にて秋田市周辺市町村の人口推移も調べて見ると、すべて減少であった。減少(転出)はどこへ転入したかまではわからないが、推測できることは、秋田市は周辺市町村からの転入が減少率を留まらせてるだけであろうこと。それでも減少している。
減少という言葉を使うと死亡したと受け取ってしまうが死者数も載ってるから転出超過であり、当然ながら18~22歳の年齢で多数の転出がある。関係はあると思うが、気象状況は維持してようとも遺伝的に守られたであろう美人傾向も人的流動性により壊滅的であるのは何も秋田県に限ったことではない。数年くらい前を境に成人した人を比べて急速に各地で変わったと思ってるのも私だけではない。
そのよう人口減が確かなことなのに利用者増を理由に持ち出すから異常な要求に映る。利用客が少ないのにエレベーター付けろってわがままみたいに聞こえる。利便性を維持するためには「町・村じまい」をしろと主張しているが、非効率的なことをしていたら借金大国の日本社会が成り立たない。専門家じゃなくてもわかる簡単かつ正しい見通し。人口減だからって外国人移民を大量に受け入れるなんて、とんでもない間違い。
(町や村じまい: 住民サービスが行き届くよう集団移民して一定人数の町を形成することの意味)
新聞記事によると新駅予定地は秋田駅から奥羽本線を北へ直線距離2.8km、道路で3.6kmくらいの秋田市泉菅野2丁目あたりらしい。地図を見るとグランマート泉店の西側から電車の線路のほうに空き地がある。線路の反対側にも帯状で続くため、何らか道路の予定地とも思えるわけだが、それにしては太すぎる。
地図で計測すると歩道を除いた幅は34メートルもある。高速道路でも通れば別だが、その数百メートル区間だけなので秋田の人口と未来予測からも立ち退きを行ってまで通す道路はそこにはない。公園になってるわけでもないし最初から駅の計画があって開けてあった新興住宅地の開発だったのだろうか。
新駅予定地の近くの家屋は同時期に建てられたように見える。大型商業施設の南側、泉中学校とかになると建物が古くなる。泉菅野は線路の近くだからJRになって土地を売り、駅の予定地だけ残したのだろうか?
最初のほうで書いた駅の利用者を各種条件から推定してみると、秋田市の試算より非常に少なくなった(独自見解)。新駅が作られるであろう場所の直近の住民は喜ぶかもしれないが、だからって使うとも限らない。
それは各種ローカル線の番組からも明白で、駅近くだからって車社会にどっぷり浸かった奴は電車を使わない。限界になるまで老人すら使わないのである。駅まで歩き、最寄り駅で下車して目的地までまた歩くことが体力よりも精神的にできなくなっているのである。
車社会は知らんが、それに近い理由はわかる。駅へ行って電車を待ち、次の駅で降りて歩くなら、最初から駅になんて行かずに歩くぜ。私にとっては、新橋・有楽町・東京・神田・秋葉原なんて徒歩圏内(最長4キロ)である。駅の真ん前が商業圏ではないので、いちいち駅まで行くほうが面倒くさい。地方だと駅の間が劇的に長くなって成立しないだけ。だから2キロとか近くなってくると話は違ってるはず。
駅の1日平均の乗降客数は、JR東日本発表 2016年
>土崎駅 定期外529 定期券1,619 計2,148人 (近いイメージ 下諏訪 本庄早稲田)
>秋田駅 定期外5,119 定期券5,760 計10,879 人 (前後 三河島 本千葉)
※ JR東日本 各駅の乗車人員 2016年度より
土崎駅は周辺から平地で住宅街だが五日市線(東京都あきる野市)にある小屋みたいな駅の武蔵増戸より乗降客数が少ない。
バスの整備も必要だとか記載があるが、だったら必要なのはバスの整備であって新駅ではない。新駅を作りたい胡散臭い理由があるんじゃないのかな。推定されることはある。予定地の近くには大型商業施設が建ち並んでいるのだ!
自家用車の運転ができない高齢者も理由にしているならば、必要なのはバスの強化で本決まりです。駅と関係のない地域にとっても利益になる。「秋田市マイタウン・バス」の路線図と時刻表を見たが、特に路線が意地悪なところが多い。外界と閉ざされてるように運行してる路線が半数で秋田中央交通バスへの乗り継ぎを余儀なくされる。
新駅の予定地あたりも路線バスは通るが便数が少なく、主要線(土崎駅~秋田県庁方面)はもっと南西側を通っている。新駅予定地から2キロ圏内とか言うならばバスが通る道路のほうが近く、住宅地が広がってる場所なのでわざわざ新駅まで歩くとは考えられないのである。
頭ごなしに新駅が不要だとは思えなかったが、条件として近隣住民が利用するかどうかにかかってる。テレビ番組よりも旅行して感じてきた実体験として、下手すると100メートルすら歩きたがらない人たちならば、駅まで1キロも4キロも同じではないのか(どうせ、そんなに歩こうと思う奴はいない)。駅の目の前じゃなければ進んで使おうとは思わないはずだ。
新駅が必要って言ってる奴らが、どいつなのか出てきて話せよと。そして必要である理由を多数が納得できるならば述べよ。住民サービスなら赤字でも構わないわけだから住民が言うならば許せるが、商業の自己中を認めてはいけない。商業が成り立たなかろうとも出店は全て自己責任であるからだ。普段は自家用車って言う奴にも語る権利はないな。事業者と住民が建設費を出すならば誰も文句は言わないだろう。
地方は人口減って大変だってのは感覚的にはわかるよ。でも、日本中で、こうした無駄をやってカネ使って日本の借金が1000兆円を突破したんじゃねーのかよ。役所に無駄金使わせて損をするのは市民、国民なのだ。金持ち東京都の奴に何がわかるってことならば、わからなくても俺たちの税金が交付金で流れてることからも言う権利はある。日本中からやってくる道の歩き方も知らない迷惑者を引き受けている。ふるさと納税とやらで大金を流出させてるくせにバカどもが託児所がないって騒いでる。
ハコモノ行政の前に、秋田県議、秋田市議の年収みてみな、田舎には見えん なめきった額だぞ!もちろん第2の給料「政務調査費」、第3の給料「費用弁償」もある。夕張市の報酬より安い仕事しかしてそうもないぜ。あんなにもらえるなら税金ドロボーって言われてもなりたいね。俺ならそんなぬるい仕事はしねぇーが議員になれても品位を欠く発言とかですぐクビにされそうだ。汚い奴に使う綺麗な言葉などないだけ。
秋田市民を敵に回しているのではなく、一部から発せられる悪臭を感じとった。
カネがあるだけ東京には大量に渦巻いているし、全国で臭ってる。
これ以外にも問題点はいっぱい転がっていたのだが、突っ込み入れらるのは少ない。詳しくないとか、気にもならないってのが大部分だし、関西人によると「突っ込み」ってのには愛があるということで、ご当地キャラ問題では当てはまったのだが他の問題には秋田美人でも嫁さんに来ない限りは興味が湧かない。
横槍を入れるにしようかと思ったら、スギッチはもうクビになってるから横槍(=妨げる)にもならなかった。年寄りばかりになると自分で立ち上がれなくもなるが県民自体がなんとかすべき問題。平穏に見える地方のほうが額面は小さくても外野の俺たち(旅人)より地元に愛がない寄生虫がうようよしてそうな気がしてならないのであった。
・電車を使わせるなら駅前を商業地に
イベント会場(にぎわい広場)になるから知ってるが「エリアなかいち」とやらの巨額再開発事業にも問題がありそうですね。真っ先に言えるのは商業地化するのに美術館はいらねーってことです。県庁所在地ですが地方の典型で中心部が電車の駅から逸れている。それどころか県庁所在地である秋田駅周辺が駐車場だらけ。それが何を意味してるかは明白で県内各所から自家用車で通勤してきてるわけだ。
東京周辺の場合は最寄りのローカル駅まで自家用車で、そこから電車で通ってくるわけだが秋田の場合は直接やってくると読み取れる。このことからも電車利用の増加は見込めない。旧街道沿いのほうに商業地が形成されて電車の駅前が寂れてるのは車社会の地域の典型なのだが、
秋田駅から秋田県庁まで2.34kmもある。ちなみに遠いと思ってた新宿駅から都庁までは700m(共に直線距離)。2.34kmを感覚的に捉えると新宿駅から2駅の高田馬場、名古屋から栄だよ。東北最大の仙台も宮城県庁まで1.25kmで商業圏は駅前から続いている。
先にバスとして見つけてたが中心部しか走ってない循環バス「ぐるる」はエリアなかいちの再開発から運行されるようになったようだ。そのような地域の場合、空港、駅、商業中心部と地下鉄でつながってたりするが秋田では採算が取れないので投資が行われないと見るべき。新駅の採算も取れないだろう。20億円をコミュニティーバスの運行に使ったほうが有意義だとの結論とする。
・JR秋田ゲートアリーナ計画!?
県庁所在地の主要駅として考えられない駅前の駐車場だらけの構造だが、2018年6月30日に「秋田駅こまち駐車場 営業終了のお知らせ」ってのが出てる。駅前の再開発らしい。
理由は「秋田駅東口の開発」となってるから調べたら「JR秋田ゲートアリーナ計画(仮称)」なるものを発見。スポーツ施設!その中で競技も固定すぎて集客力をまるで感じないのであった。JRという企業にして政治色の強い計画である。大都市圏の構造なら駅前の意味もあるが、秋田という地域性において駅前である必要性が全くない。建物を作れる場所も、思いっきり駆け回れる場所も、いくらでもある。
なぜ、地方は その発想にしか辿り着かないのか?
よく言われる「コンパクトシティー」という点からも高層住宅と商業施設であったほうが秋田県としての人口流出を食い止められたのではないか。地方の人間の性格(車社会で歩きたがらない)を考えると西口と東口の自由通路が確保されてないのも設計ミスである。
先に完成してる西口の真横の駐車場にもドン引きであるが、どうやら秋田駅西口、秋田市中通7丁目1の一角が再開発で、その駐車場すぐ横にABS秋田放送(テレビ局)の建物が2020年となっていた。だって路線バス乗り場の利便性なんてどーでもいいって作りですから。
そのあたりもだが、私が先に気にしたのは秋田駅すぐ北東の駐車場であった。
人口減少、手遅れであること間違えなし。
・新仙岩トンネルって何だ
岩手日報で読んだのだが、そんな秋田に新仙岩トンネルなる巨額の話が出てた。岩手県と秋田県の県境、赤渕駅~田沢湖駅の18.1km区間に現在3.9kmトンネルの大部分をトンネルにする計画だとかで複数ルートを検討中だとか。
その話を掘り下げると、秋田ミニ新幹線開業と同じ費用がかかるのだと言う。そんな価値ありますかね。JR東日本としては県境の山で遅延や運休に繋がる場所だからってことらしい。それでJR東日本じゃ秋田新幹線の料金を倍にしたところで元が取れないため補助金を要求してるのだとさ。こんなことを日本中でやってるから借金が増えるのである。おんぶに抱っこならまだマシで、日本が日本を食い潰して生死に関わる。
秋田県民のブログに辿り着いた。「自分はこの県に失望・絶望している」と言い残して2014年に終了している。外部が気づいて分析する前から秋田県民にもちゃんと気づいている人はいて、そうした住民からも見放されてしまったという悲劇であった。
<参考>
→ 秋田県
→ 秋田市
→ 河北新報オンラインニュース
→ 秋田市議会 会議録
活躍中の秋田県キャラクターのみなさん
田沢湖高原 フカインダー、秋田市八橋本町 ニャジロウ、美郷町 美郷のミズモ
| emisaki | 2018-06-14 Thu 23:30 | 生活::暮らしと社会問題 |
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