2018-12-18 Tue
観光客を巻き込んで必要だって必死だが、ならば生活として利用が見込めないと言ってるようなものである。長崎県で騒ぎになったよう離島じゃなく本州だし各種道路もある。災害時にどうのこうのって、それなら都市部を含めて同じこと。俯瞰して見えないのが地方だから「何言ってんの」となりがち。西伊豆どころか定期観光バスの路線は限られている。よって貸し切り運行じゃないと時間の制約を受ける。観光ならば土肥港でおろされただけでは困るので全員が自家用車を利用するか、バスとの連携が必要になる。路線バスではなく観光バスを使う団体または一定人数の客が毎日来るようなところではないとフェリーの必要性はなかろう...
そこで自家用車を考えると、静岡・清水方面から東名高速および伊豆縦貫道の開通によって三島の市街地をバイパスでき、所要時間に違いはありません。費用としてはETC休日料金、増えるガソリン代を計算してもフェリーを使ったら損。なぜなら自動車って人数が乗るほど割安になるのは当たり前だが、フェリーだと車輌輸送だけじゃなく人数でも料金が増えてしまう。船の間は運転しなくてよいしかメリットがない。海上からの眺め、それは観光である。
乗用車5ナンバーですと全長4.7m未満ですから一般的な料金として 6,200円(期間限定2000円引き)、駿河湾フェリーは運転手1名を含むなど人員の記載がないため、大人2名だと6200 + 2260 x 2 = 10,720円 もかかる。都合良く考え定員分は無料だとしても6200円。
駿河湾フェリーは1日3~4往復 1時間10分。車道は清水港~高速道路経由~土肥港 106km 約2時間、東名高速料金 清水~沼津 1,340円、ガソリン代 すごく高めに見積って1500円。公共交通 JR 840円 + 駿豆線 510円 + 修善寺駅~土肥港 1時間1本バス1350円 乗車時間2時間30分。
清水港近くの人が土肥港近くに用事があり1日4往復の時刻に合うという最大の都合の良さで考えてあげない限り利点が見えない。地方路線であると、たとえ1人しか乗らない自動車でも高速道路を使って行ったほうが楽だと車社会になってしまう理由が浮き彫りになった。人だけ乗る船代は高くないんです。最初に問題になったとき書いたと思うが、大型船のフェリーである必要がない。税金投入するなら旅客、物資運搬のみの小型船で構わないでしょう。
地方でありがちの自己中なことで自家用車を使ってきたくせに鉄道ローカル路線が廃線だって騒ぎ出すのを何度も見てきたし、廃線前に「乗らない」って地元民が言ってるのはテレビで何度も見た。実際に使ってたり使わざるを得ない人たちを苦しめてるのは同じ地元の奴らなのだ。そうした自己中な思想は地方の環境でこそ生まれやすい。
駿河湾フェリーを使って観光に来る人がどれだけいるのか? 静岡県のほうを探しても資料が見つからなかった。そもそも利用動向調査されていたかもわからない。乗船者にアンケートって話だけは聞いたことがある。むしろ知るべきは、なぜ使わないか。
自らの観光利用から伊豆半島の公共交通をほとんど知っている。だからこそ、土肥→堂ケ島→石廊崎(南伊豆)→下田→東伊豆ってのが路線的に非現実的であることは知ってる。最初に記したように自家用車もしくは独自に観光バスが確保されてなければ時間がかかる。
雲見から下賀茂(下田)へは通学のためと思われる1本しか通っておらず、日中となるとテレビ番組で知られてるように路線が分断され徒歩10キロで繋がりそうなバス停まで行っても運行本数は少ない。よって観光地の掛け持ちは移動時間がすごくかかり日本人の休暇向けではない。外国人観光客でも日数が増せば旅費の率を占める宿泊費がかかる。
雲見温泉から歩いて行けそうな限界として伊浜、天神原は悲劇的、少し運行本数が増える子浦まで12kmである。そして歩道もなく歩くのは危険な道路である。ですから松崎・雲見から石廊崎へ行こうとしても、松崎~蓮台寺~下田と時計回りに遠回りしたほうが公共交通を使う上では早い「急がば回れ」となる。平地なら時速7-8キロで歩き続けられる私の判断だから普通なら徒歩は選択肢に入らない。
路線バスより運行に大金がかかるフェリーの定期運行に非現実的な理由のこじつけは理解不能だ。地上路線の利便性を上げることを考えるのが賢い人のすることだ。結局、これも特定の観光業が集客を考えてのことで住民のことではないのだろう。
一般住民の生活問題ならば各地で民間交通が撤退してもコミュニティーバスとして市町村が運行しているように税金投入は必要だが、どうやら事業者の問題のようにしか聞こえてこない。ならば存続ありきの団体が考えるのではなく客観性をもって考えなくてはならない。
| emisaki | 2018-12-18 Tue 12:24 | 交通::情報・考察・計画 |
この記事に対するコメントの受付は終了しています。
コメント
先頭へ △