2019-08-28 Wed
美しい日本じゃなく、汚い日本語に出会ってしまった!私が育った環境で「いちいち」とは、「いちいちうるさいな」「いちいち面倒くさい」って感じで使われてきた。悪い印象が生じているときに限定で使うということ。マニュアル世代以降は辞書を信じがちだが、英語のリベンジが雪辱なんて軽々しいわけがなく「憎悪を伴う復讐」だと書かない辞書は感情論が欠如しているため不正確。それは日本語の説明でもみられる。
否定でしか使用できないので「全然駄目」しか成立しないところ「全然OK」などとねじ曲げた連中が多いわけだし、分割できない年齢を「個」と言うくらいお馬鹿さんにねじ曲げられるのが怖い。
「いちいち(逸々,一々)」も調べると「ひとつひとつ(一つ一つ)」と説明されていた。ならばなぜ二つ存在するのか?こういう時はほぼ用法が異なるからである。真実は知らないが推測できるのが、まどろっこしい状況下でブツブツ言われて「一つ一つ」が「一一(いちいち)」と簡略化されたのではないか。もしくは「いちいち」が先にあり、悪い印象があるから「ひとつひとつ」という言い方が生まれたか?と推測。
そこで、2019年8月28日 BS-TBS「美しい日本に出会う▼名残の夏、秋田へ」でだが、無知な若造が見る番組でもないのに悪いはずがない状況で「いちいち」という言葉が使われたのが非常に残念でした。もしナレーション原稿が腐っていたとしても、普通は理解してたらそのまま読めるはずがない。内容も理解せず、ただ読んでいるだけなら別だがな。そういうアナウンサーも増えたけどね。
<追記:出演者(声)は思ったより若造と呼べる方々。だとしても「ひとつひとつ」と言うべき状況で「いちいち」と言うなんて!>
どう使われるべきか確認すべく古い文書で使われてないかと調べたら1868年(明治時代)の書物で文脈から「いちいち理由をつけるな」と読み取れるよう書いてあったし、萬葉学会 萬葉集の字余りと脱落想定表記の中で「一々の注記が煩瑣」と使われていた。煩瑣って何だ?と調べたら「はんさ」と読み「細々と煩わしい」事だから更に現代語にすれば「いちいち注釈がうざったいな」ですから良い場面で使われる言葉ではない。
昔は伝達能力が低く、どこかで正されるから希にしか間違えが生じないので長い年月で敬語から対等な関係で使われてた「貴様」を昭和後期の伝達速度で急速に悪い意味にねじ曲げやがった。更にテレビやインターネット社会では通常の間違えのみならず、恥知らずな言葉さえも即座に伝達されてしまう。世間が疑わなすぎるだけに怖いのである。
番組内容に反して下品でいいなら指摘に対して「いちいちうるせーな」とでも言い返してください。
それでも「いちいち文句」をつけますけどね;)
→ BS-TBS > 美しい日本に出会う
| emisaki | 2019-08-28 Wed 21:27 | 大衆媒体::テレビ・映像 |
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