2018-09-19 Wed
旅行業務取扱管理者試験の調査の過程で観光庁のウェブサイトで見つけた「国際観光ホテル整備法」、e-GOVで法律内容をちょこっと読んだところ時代遅れも甚だしく、こういうのは民間が取り決めれば良いレベルの話じゃないかと思った。官公庁と紛らわしい観光庁で登録ホテル旅館とやらを見る。わかりやすいところで名古屋市と熱海市があるか調べ、熱海が1軒もないと思ったら、どこが旅館なんだよって「ホテル」までもが「旅館」のほうに登録していた。そこで施設基準とやらを読むとホテルだと洋式な基準があるが旅館には和式の基準がない。更にホテルより旅館のほうが基準が緩くなっている。
田舎ならポットン便所でもいいと言うつもりはないが、外国人に対応する設備=洋式だと決めつけてる概念だけで時代遅れの法律な証明。どうせ今なら日本製品として世界的有名な温水洗浄便座の設置を義務付けたほうがまだマシである。
英会話の基準なんて英検3級やTOEIC220点と業種としては、ものすごく低い。外国語表示に関しても登録 あり なしに関わらず既に行われてるのが大部分であろう。日本全国の旅館ホテル総数に比べて登録数が少なすぎる。ホテルの登録料が15万円、旅館が9万円かかるが、その代償は法律であるから罰金刑を伴う責任しかない。ようするに、この法律に従って登録している意味がないのである。対応する従業員がいなくなったりして替わりを確保せず忘れて放置したなどリスクが付きまとう。
そんなことで「登録ホテル・旅館更新情報」から私の目に止まったのは登録ではなく「抹消」のほうであった。この抹消がやたらと多い。それで適当に拾って調べてみたところ、十数軒の全てが営業を続けていた。廃業での抹消ではなく、自らの届け出において取り消しているのであった。登録している意味がないばかりか基準を満たさなくなり放置すると大変なので抹消を申し出ているのだと考えられる。
田舎に宿泊したくてやってくる外国人観光客に対して翻訳機でがんばってるおばちゃんもいるわけだから、抹消するのは改正も真っ当ではない時代遅れの国際観光ホテル整備法のほうである。国連と同じで今となっては何の価値もなかろう。ほとんど抜ければ俺たちのカネで大飯ぐらいな連中も気づくんじゃないの。
時代遅れには2パターンある。当初は良かれと思ったが時間と共に間違った策となったのを指す場合と、世間のほうが狂ったのに正しい概念を時代遅れだと言う場合である。前者は本件であり、後者はよくテレビに出るセンセー方が知ったかぶって他人の話を熱弁しやがるから迷惑である。「時代遅れ」なる言葉には正しい用法と正しい解釈が必要だ。
→ 国土交通省 > 観光庁 > 政策について > 観光産業 > 登録ホテル・旅館
→ 電子政府の総合窓口 > 国際観光ホテル整備法 施行日:1949年(昭和24年)
→ 外国人観光旅客の来訪の促進等による国際観光の振興に関する法律 施行日:2018年4月18日
この問題じゃなく届け出た宿泊料金より高く設定するホテルがないか知ることができるのか調べてたんだった。結局、不明。あっち こっち調べ事が増えるから最初に何を調べてたか忘れちゃうことがある。
| emisaki | 2018-09-19 Wed 20:59 | 旅・散策と行事::考察・批評 |
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