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熱海 身の丈に合わない経営で2度転んだアカオから学習する
 巨額負債で「ホテルニューアカオ」が外資の手に渡り再建業が乗り出していたわけだが、残されたほうでも、わけのわからん新ホテル構想への集金が災いしたのか結局は民事再生法の適用を申請。

 アカオ ハーブ&ローズガーデンからアカオフォレストへの恐るべき変化は伊豆にて過去に批判した箱物行政の末路と同じ匂いがした。伊豆の国市にある韮山反射炉が世界遺産の一部に入ったため役所が箱物行政に狂ったあげく、短期的に入場料が100→300→500円となったが500円も払って見る価値がどこにあるのか?そこを理解してない。

 入場料の価値を考えもせず観光施設を建てた経費を全て入場料に転嫁してしまったのではないか。アカオフォレストと言い出してYouTuberとかがやってきたことで短期的に潤ったが、身の丈に合わないとんでもない入場料(4000円)にしてしまったためネット上では若年層からの批判が飛び交っていた。

 そりゃそうでしょ、ちょっと前まで1500円だったのですから大幅値上げしても来てくれる設備投資、飽きられる耐用日数の収支計算ができなかったわけだ。

 入場料と交通費を考えたら初島 船往復2800円+R-Asia入園料950円またはアスレチック1900円のほうが有意義と考え、映え写真を見せびらかしたい人にも向いてる。

 古くからで最初の失敗はバブル崩壊後もバブル時期のよう豪勢に作ったロイヤルウイング(現:ホテルニューアカオ ホライゾン・ウイング)であり、それが経営を圧迫したのではなかろうか。よって主力であるホテルニューアカオを建て替えることすらできなくなっていた。客が何を求めているかを考えたらロイヤルウイングなんかじゃない。海岸に建ってるホテルニューアカオである。これすら解らなかったのには無能としか言いようがない。

 日本企業はトップダウンの独裁だらけであって下層の決定権が無さすぎ。「のろま」と言われるも経営者のお伺いをたてないと何もできないからである。有名な外資系ホテルであると宿泊客に何かするにして従業員に○円までの決裁権が与えられていたりする。よって従業員の決断によって誕生日だったりすると独断でケーキを出したりできる。ところが日本のワンマン経営者の下では不可能。

 そこにきてホテルニューアカオの悪評が出回ったのが台風による高波被害の発生時で、施設が利用不可能になったのに客にロイヤルウイングを使わせなかったことで宿泊者の怒りを買った。対応、経営能力の無能さが客へ露呈してしまったのである。そうなら従業員なんてロボットでいいだろ。おっと違った、経営者こそがロボットでよいのだ。

 昭和のブームで黙ってても客が来ていたため市場調査もままならなかった個人経営(ワンマン経営)の悪い面が前面に出てしまったのが熱海だからバブル崩壊にてリゾートマンションに変わったり、伊藤園グループ、大江戸温泉物語、星野リゾートなどの手に渡ったが、客としては無能な経営者より良かったと思う。居抜き物件の改装で経営できてるのは前の経営者が無能な証拠だから。

 どん底だった2011年からV字回復した熱海は大勢の客で潤っている。熱海市のメディア戦略(ロケ支援事業)が功を奏したのが始まりであり、若年層が増えたことで外から業者が入ってきた。熱海内部からは大部分が熱海の業者じゃないと愚痴が聞こえたが、だからこそ成功した。外部の能力をもってしてじゃないと経営能力がなかったのですから。

 利用されてる側が不安や警戒するならば「インバウン丼」のように悪評をばらまくことになる業者が現れないようにすることだ。それを自らやっちまったのが本件で語る高額入場料。
 熱海に家を構える湯河原の某が絡んでいる築地のアレは金を持った無知じゃなければ行きたくもないし、似たような観光地でも金沢の有名市場でもボッタクリ店の存在が悪評を広める。法的規制ができないからこそ注視しないと業者に食い荒らされ食い逃げされるだけ。地域を潤わせてくれる業者の中に一定数で金の亡者が存在し、地域の悪評になってしまう。

| emisaki | 2024-08-17 Sat 14:12 | 伊豆::考察・批評 |